...折り目の正しい白ズボンに白靴(しろぐつ)をはいた彼の脚は窓からはいる風のために二つとも斜めに靡(なび)いている! 彼はこう言う光景を見た時...
芥川龍之介 「馬の脚」
...二つともすくなくとも百五十年前のもの...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...二つとも真の犯罪ではない...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...その袋を二つともお前に上げよう...
鈴木三重吉 「湖水の鐘」
...眼は二つともいい分はなかったが...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...しかし間もなく二つとも同じ色に古びて...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...二つともこの温泉が川底からわき出してゐるのは奇観である...
野口雨情 「大利根八十里を溯る」
...二つとも健気に肩へ担ぎあげた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...もっともこのトーキーは二つとも失敗の作だ...
平林初之輔 「ヂユパンの癖とヴァンスの癖」
...早く二つとも、跳びこせる様に大きくなりたいと、何度か練習したものだが、今では二つ位はヘイチヤラで、跳ばうと思へば三つでもとべる様になつた...
平山千代子 「石」
...「春のサーカス」で歌ってる歌は二つとも来月へ持ち越す...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...そのとき死体は二つとも...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...二つとも私の書斎に永い間壁飾りとなつて懸つてゐたアメリカ・インヂアンのガウンと一対の錆びたフエンシング・スオウルドだけが私の所持品だつたのである...
牧野信一 「歌へる日まで」
...それがいまことごとく役に立って圓朝はさまで苦しまずとも二つともトントンと筋が立っていったのだった...
正岡容 「小説 圓朝」
...二つともおもしろいが...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...二つともに何の根拠もない当て字であった...
柳田国男 「海上の道」
...……が、その二つとも、もちろんお肯(き)き入れはかなわぬにきまっておる儀であると申して、私から固く断っておいた次第でございます」「それ程、相成らぬ儀と、断っても断っても、なお再三再四、城門へ来て、命をかけてもと使いの僧までが申しおるとは……...
吉川英治 「新書太閤記」
...二つとも持ってお行き...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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