...時々(ちよい/\)木炭を購(か)ふ銭(ぜに)にも事を欠くもので...
薄田泣菫 「茶話」
...〔欄外「原本五日より七日まで記事を欠く」トアリ...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...米塩に事を欠くほどに浮世離れはしていないのですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...事を欠くのを承知で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...愛の接触に事を欠くことはない...
久生十蘭 「雲の小径」
...その日のパンにも事を欠く...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...号外を出すことぐらいに事を欠くものか...
久生十蘭 「魔都」
...果てはもう日々の糧にも事を欠くという事態に立ちいたったのである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...糊口(ここう)に事を欠くべしとは覚えず...
福田英子 「妾の半生涯」
...しかしこの頃はもう女にはその日のことにも事を欠くことが多くなり出していた...
堀辰雄 「曠野」
...その時分は学資に事を欠く程でもなかつたのださうだが...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...よその領主への徴税にも事を欠く...
吉川英治 「私本太平記」
...御衣(ぎょい)の料(しろ)にすら事を欠くと...
吉川英治 「新書太閤記」
...戦(いくさ)に事を欠くわが徳川勢ではない...
吉川英治 「新書太閤記」
...旅支度にさえ事を欠く者がたくさんある...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...武者修行をして歩けば今の社会では到るところで衣食に事を欠くことはない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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