...吾(おれ)の了簡で吾が聞くんだ...
泉鏡花 「海城発電」
...一体おとよさんはどういう了簡かしら...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...山出しの芋掘書生を扱う了簡(りょうけん)でドコの誰とも訊いて置かなかったので住居も姓氏も解らなかった...
内田魯庵 「露伴の出世咄」
...なんでもかでも自分の狹い了簡で判斷しようとなさる! さあ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...湯治と洒落(しゃ)れ込むことに了簡をきめたのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...前の走る者の了簡方(りょうけんかた)もわからないが...
中里介山 「大菩薩峠」
...ソレハ悪イ了簡(りょうけん)ダ……」悪イ了簡ではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...どう云う了簡(りょうけん)だろう...
夏目漱石 「坑夫」
...結婚は愚図々々にして置かうと了簡を極(き)めた...
夏目漱石 「それから」
...結婚は愚図々々にして置こうと了簡(りょうけん)を極めた...
夏目漱石 「それから」
...けれども別にどうする了簡(りょうけん)も出さなかった...
夏目漱石 「道草」
...わが了簡を出だすはよろしからず」という議論を立つる者あらん...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...もとよりその了簡を出ださしむべきにあらず...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...猟(かり)に行けば雀を撃(うっ)たより雁を取(とっ)た方がエライと云う位の了簡で...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...畢竟(ひっきょう)主人が少年書生と見縊(みくびっ)て金を恵む了簡であろう...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...中には女と組打ちも妙だろうと竹刀を捨てて組んで行く不了簡...
山本笑月 「明治世相百話」
...生命惜しさに首を縮めている他所(よそ)の亀の子大名と一列とばし了簡(りょうけん)違いすな……...
夢野久作 「名君忠之」
...日本でだけ通用させて得得としていられる了簡が...
横光利一 「旅愁」
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