...それは今まで馬鹿で了簡の狭い男だと思つてゐた此見習士官が...
アルチバシェッフ・ミハイル・ペトローヴィチ Artsybashev Mikhail Petrovich 森林太郎訳 「死」
...吾(おれ)の了簡(りょうけん)で吾が聞くんだ...
泉鏡花 「海城発電」
...窃(ひそか)に自分の己惚了簡で学問好きの嬢様は華尾のやうな俗吏がお気に召す筈が無いと定(き)めてゐた処へ華尾が博士論文の催促で責められると聞いたから...
内田魯庵 「犬物語」
...虫ばみ枯れかかった葉を故意にあさはかな了簡(りょうけん)で除いて写した向日葵の絵は到底リアルな向日葵の絵ではあり得ない...
寺田寅彦 「備忘録」
...よしそれならばこっちにも了簡(りょうけん)があると...
中里介山 「大菩薩峠」
...遊行上人に食ってかかろうというお前の了簡方(りょうけんかた)がわからねえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...こっちにも了簡(りょうけん)があるんだからな」「それがまことにどうもはや……」「来たのか...
中里介山 「大菩薩峠」
...わたしとしての了簡(りょうけん)があってよ」「ふーむ」と...
中里介山 「大菩薩峠」
...敵討ちなんて惡い了簡を起さねえやうに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さても若き了簡よな...
樋口一葉 「花ごもり」
...大藤(おほふぢ)の大尽(だいじん)が息子と聞きしに野沢の桂次(けいじ)は了簡(りようけん)の清くない奴...
樋口一葉 「ゆく雲」
...もとよりその了簡を出ださしむべきにあらず...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...子供のごとくにこれを扱わんとせしは旦那の不了簡(ふりょうけん)と言うべきなり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...「柄にもない了簡を出したのが...
牧野信一 「裸虫抄」
...最初に還らざりしその不了簡に帰し...
宮崎湖処子 「空屋」
...中には女と組打ちも妙だろうと竹刀を捨てて組んで行く不了簡...
山本笑月 「明治世相百話」
...そんで船長(おやじ)の了簡(りょうけん)がわかったッ」「馬鹿な...
夢野久作 「難船小僧」
...聞くだけ聞いてからアトは斬り棄てる了簡と悟ったけに...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
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