...踏むなどという図太い了簡(りょうけん)を出すものか...
泉鏡花 「活人形」
...そんな了簡で、螢なんて、蜻蛉(とんぼ)か蝙蝠(こうもり)で沢山でございます...
泉鏡花 「浮舟」
...世間にゃそうした情無(なさけね)え了簡な奴ばかりだから...
泉鏡花 「婦系図」
...私はそんなだいそれた了簡(りょうけん)ではない...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...そんな了簡(りょうけん)で金貸しができるものか...
中里介山 「大菩薩峠」
...こっちにも了簡(りょうけん)があると...
中里介山 「大菩薩峠」
...誰しも了簡(りょうけん)しているところへ...
中里介山 「大菩薩峠」
...土方といえども頭(かしら)がやられりゃ皆々出かける中間(ちゅうげん)小者(こもの)に劣った了簡(りょうけん)引っこみ思案は泰平な時だよこれほど励まし...
中里介山 「大菩薩峠」
...働く了簡(りょうけん)はないかね」と云った...
夏目漱石 「坑夫」
...妻君の了簡(りょうけん)は聞いて見なければ分らぬ...
夏目漱石 「野分」
...そう云う了簡どころではない...
夏目漱石 「野分」
...决(けつ)して决(けつ)して不了簡(ふりやうけん)など出(だ)すやうな事(こと)はしませぬほどに夫(そ)れも案(あん)じて下(くだ)さりますな...
樋口一葉 「十三夜」
...了簡(りようけん)一つでは今のお内儀(かみ)さんに三下(みくだ)り半(はん)をも遣られるのだけれど...
樋口一葉 「にごりえ」
...政府の地位を占めて自(みず)から政権を振廻(ふりま)わして大下の治療をしようと云う了簡はないが...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...ナニお前さんがそうした了簡方(りょうけんかた)ならそれまでの事サ」両人共暫(しば)らく無言...
二葉亭四迷 「浮雲」
...「俺には貴様の了簡がわからんぞ...
牧野信一 「裸虫抄」
...最初に還らざりしその不了簡に帰し...
宮崎湖処子 「空屋」
...アトは俺が死んでも構わない了簡(りょうけん)だろう...
夢野久作 「近世快人伝」
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