...踏むなどという図太い了簡(りょうけん)を出すものか...
泉鏡花 「活人形」
...――どんな金高にも易(か)へられない程の嫌やな思ひをさせてさんざつぱら女を苦しめておきながら見事面白がられてる了簡(りょうけん)でゐる生粋の間抜共を見るたびにね...
伊藤野枝 「ウォーレン夫人とその娘」
...チンコロのようにオモチャにされたんで罪を犯す了簡(りょうけん)があったんじゃない...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...日本人の了簡違いが一つあるのである...
大隈重信 「平和事業の将来」
...事もあろうに月々三百八十円ずつの保証人になろうというのは大した了簡(りょうけん)で...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...一般には云われないまでもそういう了簡(りょうけん)の人もまるでないとは云われないようである...
寺田寅彦 「雑記(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...それだから提灯へおうつし申して御一緒に大神宮様を拝ませようという了簡(りょうけん)なんだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...遊行上人に食ってかかろうというお前の了簡方(りょうけんかた)がわからねえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...金が出なければ米友を追い出すことに了簡(りょうけん)をきめているらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...道庵先生なるものの了簡方(りょうけんかた)です...
中里介山 「大菩薩峠」
...この上待たせるのは良くない了簡だぜ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...十五の春より不了簡(ふりようけん)をはじめぬ...
樋口一葉 「大つごもり」
...かりそめにも自分の了簡を出ださしめず...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...畢竟(ひっきょう)主人が少年書生と見縊(みくびっ)て金を恵む了簡であろう...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...『ハイ私(わたくし)にゃア私の了簡が有ります...
二葉亭四迷 「浮雲」
...故に陸上にあらゆる物は必ず海中にもその偶ありてふ古人の了簡(テンネント『錫蘭博物志(ナチュラル・ヒストリ・オヴ・セイロン)』七三頁)から推せば...
南方熊楠 「十二支考」
...斉の宣王が羊を以て牛に易えた了簡と大分差(ちが)うようだが...
南方熊楠 「十二支考」
...生命惜しさに首を縮めている他所(よそ)の亀の子大名と一列とばし了簡(りょうけん)違いすな……...
夢野久作 「名君忠之」
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