...了簡(りょうけん)が据(すわ)っていますけれど...
泉鏡花 「女客」
...世間にゃそうした情無(なさけね)え了簡な奴ばかりだから...
泉鏡花 「婦系図」
...全体お前の了簡(りょうけん)はどういうんだな」お島が太(ふ)てたような顔をして...
徳田秋声 「あらくれ」
...そんな了簡では金貸しはできません」「金貸しという商売も思ったより忙(せわ)しい商売だねえ」「忙しくって結構...
中里介山 「大菩薩峠」
...金公を相手にする了簡(りょうけん)ではチトむずかしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...「お前がそこまで了簡(りょうけん)をきめてくれたなら...
中里介山 「大菩薩峠」
...まだ東へ延(の)す了簡(りょうけん)と見える...
中里介山 「大菩薩峠」
...時々男の子を誘拐(かどはか)す了簡が解らないぢやありませんか」八五郎はまだ首を捻(ひね)つて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...十五の春より不了簡(ふりようけん)をはじめぬ...
樋口一葉 「大つごもり」
...もとより奉公などゝいふでは無く奧樣に細工ものでも習ふ了簡にて行くも宜けれど...
樋口一葉 「花ごもり」
...この「ガ」の先にはどんな不了簡(ふりょうけん)が竊(ひそ)まッているかも知れぬと思えば...
二葉亭四迷 「浮雲」
...中には女と組打ちも妙だろうと竹刀を捨てて組んで行く不了簡...
山本笑月 「明治世相百話」
...この次から了簡を入れ換えて来なさい」とうとうその場で某氏は抓(つま)みのけられてしまった...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...あの小僧を可愛がろうってえ了簡じゃないよ...
夢野久作 「難船小僧」
...普通(あたりまえ)の人間とはチットばかり了簡が違いまする」「フウム...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...何しろ相手が了簡(りょうけん)のわからない奇人快人揃いの事だからウッカリした事を発表したら何をされるかわからない...
夢野久作 「近世快人伝」
...立派な了簡(りょうけん)...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...見っともない恰好の鼻でも了簡(りょうけん)一つでは美しい感じを他人に与える...
夢野久作 「鼻の表現」
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