...民子はしょっちゅう家へきて居て今の政夫と二つの乳房を一つ宛(ずつ)含ませて居た位...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...侯爵は態々(わざ/\)乳母車を停車場(ていしやば)まで廻したかも知れない...
薄田泣菫 「茶話」
...朝霧の中を牛乳をとりに行く時も...
太宰治 「斜陽」
...そのころも、いまも、私やっぱり一村童、大正十年、カメラ珍らしく、カメラ納めた黒鞁(くろかわ)の胴乱(どうらん)、もじもじ恥じらいつつも、ぼくに持たせて、とたのんで肩にかつがせてもらって、青い浴衣に赤い絞り染めの兵古帯(へこおび)すがたのあなたのお供、その日、樹蔭でそっとネガのプレートあけて見て、そこには、ただ一色の乳白、首ふって不満顔、知らぬふりしてもとの鞘(さや)におさめていたのに、その夜の現像室は、阿鼻叫喚(あびきょうかん)、種板みごとに黒一色、無智の犯人たちまちばれて、その日より以後、あなたは私に、胴乱もたせては呉れなかった...
太宰治 「二十世紀旗手」
...紙のように薄い乳房の附いた...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...完全な乳房の形が現れる...
外村繁 「澪標」
...彼は牛乳店へはいった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...膝をくずして坐っていました……乳をやるために...
豊島与志雄 「肉体」
...乳母は田舎には滅多に無いといはれた位縹緻のいゝ女だといつた...
長塚節 「隣室の客」
...その時彼はまだ乳離(ちばな)れのしたばかりの小供であった...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...平家が入れた建礼門院徳子(けんれいもんいんとくこ)が生んだ三歳の乳児に...
蜷川新 「天皇」
...牛乳一合...
正岡子規 「病牀六尺」
...道具のない田舎や山の中で手軽に出来るのは手軽なカスタープデンといって牛乳と玉子の蒸物が一番軽便ですね...
村井弦斎 「食道楽」
...乳母(めのと)と少将という若い女房だけが従って行くのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...また乳母(めのと)たちといっても...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...牛乳と卵とのあぶくを食べながら...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...天皇後醍醐のお乳(ち)のひとの父であり...
吉川英治 「私本太平記」
...乳(ちち)くさい伊那丸ごとき者にほろぼされる者なら滅(ほろ)んでしまえ」「では...
吉川英治 「神州天馬侠」
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