...かつはこのほどより乳房垂(た)れて...
巌谷小波 「こがね丸」
...例の乳をしぼられながら大きな目をむき長い舌を出している赤斑(まだら)の牛が...
海野十三 「火星探険」
...心臓というシボリ出し、こんな鮮かな紅を、どこの絵の具屋が売っている」私は薄く鋭い爪を以て、全身に、縦横無尽のかき傷を拵(こしら)えた、豊なる乳房、ふくよかな腹部、肉つきのよい肩、はり切った太股(ふともも)、そして美しい顔にさえも...
江戸川乱歩 「火星の運河」
...つい今朝がたまでちやんと合掌してゐたらしい乳白の花弁は...
薄田泣菫 「独楽園」
...perambulator(乳母車)の代りに baby-carriage と言ふ...
高田力 「ベーシック英語」
...食堂で牛乳が欲しくても...
谷譲次 「踊る地平線」
...夜中乳人に気付かれぬように寝間を忍び出て...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...乳母零餘(はした)が如何(どう)あらうと...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...ごくりごくりと乳を吸ってる子供の上に...
豊島与志雄 「理想の女」
...乳色のホヤを繞(めぐ)ってまだ消えぬ間(ま)に...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...はては乳色のもやの中に消えこんでゐます...
新美南吉 「百姓の足、坊さんの足」
...平家が入れた建礼門院徳子(けんれいもんいんとくこ)が生んだ三歳の乳児に...
蜷川新 「天皇」
...山荘のほうからも乳母は気のはしこくつく女であるからお迎えすることは不可能であると右近が書いてきた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...さればお付の乳母のお島どんも...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...舟底に乳児(ちのみ)を抱いて寝ておりましたし...
吉川英治 「私本太平記」
...まだ乳を離れないおるりまでが...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...乳をやらなければ」「陽(ひ)の暮までに...
吉川英治 「野槌の百」
...いっそう頼朝には恋しい乳母だった...
吉川英治 「源頼朝」
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