...俺は少し亢奮(こうふん)していた...
梅崎春生 「蜆」
...あの駅の前の気持は一時の露悪的な亢奮(こうふん)じゃないのか...
梅崎春生 「蜆」
...内心の亢奮を押隠すかの様な口調で静かに言った...
大阪圭吉 「花束の虫」
...しかし今日ではそれが自身の作つた歌であるといふやうなゝつかしみを超えて、私を亢奮させる...
相馬御風 「校歌「都の西北」と私」
...なんだか亢奮(こうふん)しているような顔のおおい外人達の間に雑(まざ)りながら...
堀辰雄 「木の十字架」
...そういう音楽的なへんな亢奮をしきりに振り落そうとして...
堀辰雄 「ルウベンスの偽画」
...」宮部も軽く亢奮した...
牧野信一 「明るく・暗く」
...亢奮の先端で突然風車のやうに激しく息も切らさず喋舌り初めた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...毎月それに類する亢奮の言葉が...
牧野信一 「鏡地獄」
...彼は却つて不思議な亢奮に襲はれた...
牧野信一 「繰舟で往く家」
...それが君達の永久の幸福になるやうに……」弘雄はこんな場合の自分の言葉にも亢奮を覚えて...
牧野信一 「サクラの花びら」
...岡は余程亢奮してゐるらしく丸く肥つた顔が汗にひかり...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...自分にとつては小説的どころではないが或る意味で小説的な誘惑を強ひられるか? 何故自分が斯んなにも浅猿しい亢奮をするか? の記述は省くが...
牧野信一 「冬の風鈴」
...自分の送別会というような場所から来た人らしい亢奮がちっとものこされていなかった...
「今朝の雪」
...あの本をよみながら殆ど亢奮を覚えました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...よしや疲れるにしても画と観賞的努力間の燃焼に因(よ)るのみの疲労でそれは一種怪い亢奮である...
山本周五郎 「青べか日記」
...亢奮を見せる少女との間には...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...徒(いたずら)に亢奮して悶(もが)き騒いだ...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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