...胡沙(こさ)吹く風は肩に乱れた...
泉鏡花 「印度更紗」
...その辺は丘陵の皺が入り乱れて路は石ころだらけの...
田畑修一郎 「石ころ路」
...唐縮緬(とうちりめん)の三(み)つ身(み)の袖には咲き乱れた春の花車が染め出されている...
寺田寅彦 「枯菊の影」
...東亜の北から南へかけてのいろいろな国土の植物がさまざまに入り込み入り乱れている状況である...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...とく子が急に乱れ初める...
外村繁 「澪標」
...紙幣がぱっと乱れ散った...
豊島与志雄 「好意」
...頭の中で何かがわやわやと立ち乱れた...
豊島与志雄 「囚われ」
...どことなく乱れていた...
豊島与志雄 「別れの辞」
...早くも盛りを過(すご)した白萩(しらはぎ)は泣き伏す女の乱れた髪のように四阿屋の敷瓦(しきがわら)の上に流るる如く倒れている...
永井荷風 「監獄署の裏」
...一糸も乱れずに結い上げた片はずしの髷(まげ)には...
中里介山 「大菩薩峠」
...バラバラと乱れ散ります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...乱れた黒い髪が枕の上で...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...細かい几帳面な字だがちょっと震えており、年配の識者の筆跡であり、乱れている...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...裾の乱れを気にしながら...
水上滝太郎 「遺産」
...乱れたお髪(ぐし)を手でなで直しなどしながらお顔を少し見た...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...文字が固苦しく乱れ始めて...
夢野久作 「涙のアリバイ」
...さしも乱れた大勢を...
吉川英治 「三国志」
...彼らの乱れた虚につけ入ってゆけば...
吉川英治 「宮本武蔵」
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