...それだからこそ彼女は国を治めるという乙な味覚を充分に楽しむことができ...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...なかなか乙な文章だよ...
太宰治 「道化の華」
...仮に乙なら乙という名を有っていても...
戸坂潤 「思想としての文学」
...なんぞは乙なもんだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...乙なところがあるにきまってらあな」「どういうものですか」「どうだい...
中里介山 「大菩薩峠」
...その徹底を求めてやまざる意志の強烈にはあえて甲乙なしというべきでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...先を争ってガツガツの醜態は甲乙なし!かく正面から...
中里介山 「大菩薩峠」
...二年生です」「甲の組かね」「乙です」「乙なら...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...なか/\乙な旅籠屋で御座いますが=其處で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...なかなか乙な旅籠屋(はたごや)でございますが――そこで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...甲なる戸畑と乙なる某との間に起りたる訴訟関係は当会社の何等の与り知る処でない...
平出修 「瘢痕」
...洋袴は何か乙な縞(しま)羅紗で...
二葉亭四迷 「浮雲」
...鰻屋に乙な漬物なきも亦同様...
正岡容 「寄席風流」
...ちょっと乙なけしきじゃないの」「乙なようですね」と私は答えた...
山本周五郎 「青べか物語」
...こいつあ乙なもんだ...
山本周五郎 「ゆうれい貸屋」
...気の利いたもの、乙なもの、眼に見えずに凝ったもの、アッサリしたものなぞいう、彼等の鋭い神経にだけ理解されるような生活品や見物(みもの)、ききものがもてはやされた...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...いいたげな怪訝(いぶか)りが甲乙なく漂(ただよ)っていた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...左右の手を甲乙なく振り廻して見せた...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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