...今回噴出したる灰を篠本造士館講師の鏡檢したる所によれば其形状丸みを帶びたるものと多角状のものとありと云ふ、多角状のものは固形體を爲せし岩石の粉碎せられたるものにして、主として、熔岩迸發以前に噴出したるものに多く、丸みを帶びたる灰は熔融體の分散冷固したるものと推考せられ、熔岩の迸發と同時又は其以後に噴出したるものに多し...
石川成章 「櫻島噴火の概況」
...同少佐から主としてナポレオン戦争の講義を聞いたのである...
石原莞爾 「戦争史大観」
...そして主として貴族の特権的懸賞物だったが...
谷譲次 「踊る地平線」
...おそらく主としてこの種のものであろう...
寺田寅彦 「塵埃と光」
...リッケルト教授が主として与えた限りの「科学論」を...
戸坂潤 「科学方法論」
...博士の研究が今日主として軍需的重工業の基礎に直接していることを吾々は見落してはならぬ...
戸坂潤 「日本の頭脳調べ」
...小蟻が主として運搬にかかった...
豊島与志雄 「或る素描」
...私は主として小説を書いた...
豊島与志雄 「随筆評論集「文学以前」後記」
...この頃からいよいよ歴史を読む趣味が加わって歴史物を主として読んだ...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...釣りの餌に使うごかいをとるのは主としてこの岩礁地帯である...
中谷宇吉郎 「真夏の日本海」
...當時は九州に赴くに主として海路を利用したものゝ如くで...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...アメリカ人に友人がたくさんいられるでしょう」「居ります」「主として...
久生十蘭 「ノア」
...過度に急速な人口増加から生ずる災厄を主として負担する階級は...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...そして全社会は主としてこの下層民と貴族と大地主とから成っているのである限り...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...庚申塚を道側に立てるも主として盗難少なく道路安全を冀(ねご)うての事と見ゆ...
南方熊楠 「十二支考」
...論策も主としてプロレタリア文化・文学運動の基本的方向の提示とその科学的な方法論にうつって行ったことは現実と実感の必然であった...
宮本百合子 「巖の花」
...まあ主として軍器や食糧関係の――薄田 はあん...
三好十郎 「猿の図」
...それも主として日常の雑事である...
柳宗悦 「工藝の道」
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