...丸々(まるまる)と肥った...
芥川龍之介 「母」
...丸々満足なのがあったら四割がたええ値で買いまっせ」姉川は...
海野十三 「少年探偵長」
...――丸々と肥(こ)えた頸筋(くびすじ)に...
海野十三 「電気風呂の怪死事件」
...大きな丸々した顔が...
江戸川乱歩 「江川蘭子」
...頬や手足の丸々して来たのが...
徳田秋声 「足迹」
...色も黒く丸々肥(ふと)っていた...
徳田秋声 「縮図」
...それでいて勿體ないほど丸々と肥った金髮の令孃で...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...丸々太つてピカピカしてゐる尻を持つてる腕白小僧は膝ついて...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...三十そこ/\の若さのせゐもあるでせう、丸々と肥つた、色白の愛嬌者で、時代(ときよ)に此べると、遙かに世俗的で、そして男好きのする、世に謂ふ娼婦型の美女でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...丸々と剃った妾をつれて来るわけには行かない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...幸田節三ももちろん博士の出鱈目を丸々信じたわけではない...
久生十蘭 「魔都」
...おおむね頬が丸々と肥えて血色がよく...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...フィリップスは丸々五分間...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...男にしては低い丸々とした躯を彼は品のよいモーニングに包んでいた...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...「この雑誌は丸々珍聞という悪い雑誌ですが...
夢野久作 「父杉山茂丸を語る」
...丸々と肥った女の腕を狙(ねら)いすまして無手(むず)と引っ掴んだ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...一人は猪村(いむら)といって丸々したイガ栗頭...
夢野久作 「二重心臓」
...以前の紅く丸々とした頬は...
魯迅 佐藤春夫訳 「故郷」
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