...況してお前のやうな中ぶらりんな馬鹿野郎が書くことが何になるのだ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...内へ帰れば借金取、そこら一面八方塞(ふさが)り、不義理だらけで、友達も好(い)い顔せず、渡って行(ゆ)きたい洲崎へも首尾成らず……と新大橋の真中(まんなか)に、ひょろ、ひょろのままで欄干に縋(すが)って立つと、魂が中ぶらり、心得違いの気の入れどころが顛倒(ひっくりかえ)っていたのであるから、手玉に取って、月村に空へ投出されたように思った...
泉鏡花 「薄紅梅」
...中ぶらりに右のつッかけ穿(ばき)で...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...中ぶらりんな身の上で...
梅崎春生 「凡人凡語」
...何でも中ぶらりんでは駄目だ...
大杉栄 「続獄中記」
...だが中ぶらりんじゃ駄目だ...
大杉栄 「続獄中記」
...イヤに中ぶらりんの議論である...
田山録弥 「エンジンの響」
...さういふ人のこの論文の中ぶらりんであるのは不思議な気がした...
田山録弥 「エンジンの響」
...又ある人からは中ぶらりんだと言はれた...
田山録弥 「孤独と法身」
...客観化が中ぶらりんで...
田山録弥 「自他の融合」
...ドイツの態度の中ぶらりんでないのが好い...
田山録弥 「真剣の強味」
...又その人が『解』の出来ない中ぶらりんの境にゐるのために起る所為である...
田山録弥 「自からを信ぜよ」
...中ぶらりんのケチな野郎でござんすが...
中里介山 「大菩薩峠」
...中ぶらりんに落ちつけて...
夏目漱石 「虞美人草」
...そんな中ぶらりんの姿は嫌(きらい)である...
夏目漱石 「門」
...海へも附かず河へも附かぬ中ぶらりん...
二葉亭四迷 「浮雲」
...御勘弁を」梯子段の中ぶらりんで消えも入りたい今松だった...
正岡容 「寄席」
...私は中ぶらりんのところね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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