...私の父は子供達の教育には並々ならぬ注意を拂つたらしく...
石川三四郎 「浪」
...父なる人も並々の武士にはあらで却(かえ)りてこれを嬉(うれ)しと思ひたり...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...奇妙な金色のお面も、一目で分る異国人の容貌を隠す為に考案されたものです」「それで?」「黄金仮面は、日本に一つしかない様な、古美術品ばかり狙っていますが、並々の盗賊には、そういう有名な品を処分する力がありません...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...十年来の並々ならぬ間柄を考えたらそう簡単に捨てられる筈のものでもあるまいし...
谷崎潤一郎 「細雪」
...私は我が新しき知己に並々ならぬ興味を覚えていたのであった...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...忙しい公職についたまま生き抜くことは並々ならず難しかった...
永井隆 「この子を残して」
...並々ではありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...七歳の時は早くもピアノに対する並々ならぬ才能を認められ...
野村胡堂 「楽聖物語」
...若い作家達の並々ならぬ協力と...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...この女の並々ならぬ素姓を物語つて居るのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そのほか並々ならぬ屈辱と妨害を受けたが...
久生十蘭 「魔都」
...作者の並々ならぬ手腕を偲ばせるところもあるが...
平林初之輔 「当選作所感」
...あなたとの交際が彼女(あれ)たちに並々(なみ/\)ならぬ喜びを與へてゐたので――彼女(あれ)たちのマアシュ・エンド出發が近づいて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...なにかしらひどく並々でないところがあった...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...夷人の服装をつけたそれらの男に今は並々ならぬ好意を覚えた...
本庄陸男 「石狩川」
...かの市井無頼の遊侠徒たる河内山に対して平常並々ならぬ好意と親愛の情をおぼえないわけには行かない...
正岡容 「下谷練塀小路」
...並々の力では裂くことが出来ぬ...
柳宗悦 「樺細工の道」
...並々ならぬ美しさを持っているからであります...
柳宗悦 「益子の絵土瓶」
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