...世間体を気にして、あのパーティーには行けなかった...
...彼は自分の世間体を傷つけるようなことはしない...
...世間体ばかり気にして、本当の自分を失わないようにしたい...
...世間体を考えると、この服装はちょっと…と思ってしまう...
...彼女は世間体にこだわりすぎて、自分の本音を言えないことがある...
...世間体なんぞ...
泉鏡花 「婦系図」
...主人を押えつけ様と、世間体を口実に、のしかかって来る、渋皮親爺の顔を見ていると、歯ぎしりが出た...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...忰の僕が飲んだくれぢや世間体が悪いからね...
薄田泣菫 「飲酒家」
...が、叔母はなお言葉をついで、これは此処だけの話だが、どうして雪子ちゃんやこいさんは本家へ帰るのを厭(いや)がるのであろうか、辰雄さんとの折合がよくないのだとも聞いているけれども、辰雄さんは決して雪子ちゃん達の考えるような人ではないし、二人に対して何の悪感情も持ってはいない、ただ、名古屋の旧家に生れた人で、考え方が非常に律義(りちぎ)なので、今度のような場合に、二人が本家へ附いて来ないで大阪に居残ると云うのは、世間体が悪く、むずかしく云えば兄としての体面に関すると思っているらしいので、もし云うことを聴いてくれないと、鶴子ちゃんが板挟(いたばさ)みになって苦しまなければならない、それで、この際幸子ちゃんへ折入っての頼みと云うのは、二人は幸子ちゃんの云うことなら聴くのだから、幸子ちゃんから巧(うま)い工合に説き付けて貰えないであろうか、誤解してくれては困るが、こう云ったからとて、二人が戻って来ないのを幸子ちゃんのせいにしているのではない、いっぱし分別のある大人で、もう奥様と云われてもよい年頃になっているものが、厭だと云うのを、端(はた)から何と云ったって、そう無造作に、子供を引き戻すような訳に行かないことは云う迄(まで)もないが、誰から云うよりも、幸子ちゃんから云って貰うのが一番利(き)き目がありそうだと云うことに相談がきまったので、是非一つ承知させて貰いたい...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ぐうたら手記□世間体や慾で営まれる世界はあまりに薄つぺらだ...
種田山頭火 「其中日記」
...ただ世間体のためにのみ姪(めい)に付き添っているだけであった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...世間体の故か...
豊島与志雄 「明日」
...単に、遠慮とか、世間体とか、真の愛情の問題とか、そのようなこと以外に何かがあったのでありましょう...
豊島与志雄 「乾杯」
...彼は少しも世間体(せけんてい)をはばからなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...世間体とか体面とか羞恥心とかは打忘れられて...
豊島与志雄 「風俗時評」
...世間体(てい)や義理なんぞ……自身のからだの変化や...
中里介山 「大菩薩峠」
...世間体だけはともかくも...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...寧(むし)ろ世間体(せけんてい)は至極平和な家庭であるが...
二葉亭四迷 「未亡人と人道問題」
...世間体が悪くつてね...
牧野信一 「裸虫抄」
...御寺の帝(みかど)は宮へ御分配になった邸宅へ今はもうお移りになるほうが世間体もよいとお勧めになるのであったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...醜いことがそこで起こればいっそう世間体の恥ずかしいことになります...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...只世間体があるから...
森鴎外 「雁」
...その上世間体(てい)というものもあります...
森鴎外 「蛇」
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