...葉子の見送りに来たはずの五十川(いそがわ)女史は先刻から田川夫人のそばに付ききって、世話好きな、人のよい叔母(おば)さんというような態度で、見送り人の半分がたを自身で引き受けて挨拶(あいさつ)していた...
有島武郎 「或る女」
...文部省等はなんと云つてゐるか? 全てこれ等の御世話好きと...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「婦人解放の悲劇」
...(この連中(れんぢゆう)が世話好きか...
薄田泣菫 「茶話」
...確かに噂のように世話好きなのであろうけれども...
谷崎潤一郎 「細雪」
...生來が世話好きで同情深い心の持主ではあつたが...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...かなり親切な人たちで――馬鹿な人たちで――しかも世話好きで...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ちょうど私の家が手不足で困っておりますから……」世間にはなかなか世話好きの女もあるものだと思って...
中里介山 「大菩薩峠」
...お徳さんはお世話好きだからよいけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...世話好きなのが差出て聞くと...
中里介山 「大菩薩峠」
...檀家の中にも世話好きの名ある坂本の油屋が隱居さま仲人といふも異な物なれど進めたてゝ表向きのものにしける...
樋口一葉 「たけくらべ」
...金五郎夫婦が世話好きのうえに...
火野葦平 「花と龍」
...世話好きの好々爺となってみずからの狭い世界にとじこもっていた...
火野葦平 「花と龍」
...彼はロマンティックなところの多分にある、分別の足りない、世話好きなんだ...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...ロマンティックな世話好きだとする僕の仮定のほうに...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...世話好きだと言うしね...
三好十郎 「好日」
...世話好きな方でした二人のお子さんも身体がすこし弱くて...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...世話好きな信者の斡旋で息子はやがてメリヤス工場の見習にやられた...
矢田津世子 「反逆」
...両方の間に或る世話好きの男が這入りまして...
夢野久作 「白髪小僧」
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