...それからあのぶきつちよな丑紅(うしべに)の牛も大切であつた...
中勘助 「銀の匙」
...伯母さんはお犬様や丑紅の牛をお友達にした手ぎはで獅子や狛犬までも仲よしにしてしまつたので私はその怖らしい顔を見ても泣きだすやうなことはなかつた...
中勘助 「銀の匙」
...お犬様と丑紅の牛のほかなんにもいらない...
中勘助 「銀の匙」
...そんなにしてるうちにいつか私はお犬様や丑紅の牛といつしよにおちやんまでを自分のものみたいに思つてその身にふりかかる毀誉褒貶の言葉や幸不幸な出来事はそのままひしひしとこちらの胸にこたへるやうになつた...
中勘助 「銀の匙」
...それは私の秘蔵の一軸であると同時に伯母さんにとつてはお犬様や丑紅の牛といつしよにほいほいと持ちだして私の癇癪をしづめる虫おさへの妙薬であつた...
中勘助 「銀の匙」
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