...かかる吃驚するような不調和な物がある事実を丸で感じずに...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...こうした真剣な話に伴うシンミリした気分とに極めて不調和な下司(げす)な女の軽い上調子(うわっちょうし)が虫唾(むしず)が走るほど堪(たま)らなく不愉快だった...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...不調和なものは世界に二つとはないといつて...
薄田泣菫 「茶話」
...その間に不調和な溝を拵らえて...
豊島与志雄 「愚かな一日」
...少しも不調和な感じはしない...
豊島与志雄 「自由人」
...その最も不調和なるは赤坂(あかさか)紀(き)の国坂(くにざか)の往来に越す処はあるまい...
永井荷風 「日和下駄」
...建築と周囲の風景樹木等の不調和なる事である...
永井荷風 「日和下駄」
...それにしてもどれ程此のリボンが女の心を惹いたことであらうかと思ふと其不調和な處に懷しいやうなところもある...
長塚節 「旅の日記」
...其所(そこ)に手荒で変に不調和なものが露(あら)われているようです...
「木下杢太郎著『唐草表紙』序」
...まことに不調和なことに...
西尾正 「放浪作家の冒険」
...その効果は小胆なる者にとってのみ不調和なものなのだ...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「しめしあわせ」
...妙に不調和な笑い声とも鬨の声ともつかぬどよめきが起って...
牧野信一 「鬼涙村」
...この小屋に不調和な近代風の洋装をした断髪の婦人が...
牧野信一 「心象風景」
...不調和な観もないほど...
牧野信一 「滝のある村」
...これは畢竟(ひっきょう)前後不調和なるがためにや候べき...
正岡子規 「あきまろに答ふ」
...なま若く不調和な高い調子になるので...
室生犀星 「幻影の都市」
...もしくは不調和な表現ほど能らしい...
夢野久作 「能とは何か」
...不調和な滑けい感を覚える以前に...
吉川英治 「文化の日」
便利!手書き漢字入力検索