...彼は唯一箇の不調和な形を具へた肉の斷片である...
石川啄木 「雲は天才である」
...その取てつけた様な不調和な玄関には...
石川啄木 「鳥影」
...その取つてつけた樣な不調和な玄關には...
石川啄木 「鳥影」
...そんなことは一切合財考えなしで随分可笑(おか)しな不調和な扮装(つくり)をしている人が沢山あるようです...
上村松園 「好きな髷のことなど」
...こうした真剣な話に伴うシンミリした気分とに極めて不調和な下司(げす)な女の軽い上調子(うわっちょうし)が虫唾(むしず)が走るほど堪(たま)らなく不愉快だった...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...実に種々様々な不調和な留具(とめぐ)ですっかりくっつけてあった...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...これならば『其中庵』の標札をかけても不調和なところはない...
種田山頭火 「行乞記」
...ちよつと見ると不調和な不似合なやうな気がするけれど...
田山録弥 「自他の融合」
...なんとなくこせ/\した不調和な繼ぎ合せものゝやうに見えた...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...文学士と蓄音機との調和不調和などを考える暇(いとま)はないくらい喜んだに相違ない...
寺田寅彦 「蓄音機」
...日常かかる不調和な市街の光景に接した目を転じて...
永井荷風 「日和下駄」
...彼は少し失望したような眼をしてこの不調和な配合を眺めた...
夏目漱石 「道草」
...顔面とあまり不調和なので...
北條民雄 「いのちの初夜」
...妙に不調和な笑い声とも鬨の声ともつかぬどよめきが起って...
牧野信一 「鬼涙村」
...あまりにも不調和な取り合せでございましょう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...落ちくぼんでいながらとび出しているような感じのする眼つきとが衰えた躯つきとは不調和なほど精悍(せいかん)な...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...極めて不調和なく...
吉川英治 「新書太閤記」
...不調和な滑けい感を覚える以前に...
吉川英治 「文化の日」
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