...これらの不調和な記念物が集められたのは生存している偉人に教訓をあたえるためだと考える人はないだろうか...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「ウェストミンスター寺院」
...彼は唯一箇の不調和な形を具へた肉の斷片である...
石川啄木 「雲は天才である」
...その取つてつけた樣な不調和な玄關には...
石川啄木 「鳥影」
...義雄は不調和な燥音だと考へたに反し...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...―――この不調和な一族の間に...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...これならば『其中庵』の標札をかけても不調和なところはない...
種田山頭火 「行乞記」
...ちよつと見ると不調和な不似合なやうな気がするけれど...
田山録弥 「自他の融合」
...現代にはいかにも不調和な白ちゃけた...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...彼は少し失望したような眼をしてこの不調和な配合を眺めた...
夏目漱石 「道草」
...今夜ここに落ち合った不調和な三人の会合に...
夏目漱石 「明暗」
...まことに不調和なことに...
西尾正 「放浪作家の冒険」
...ウィルヘルム公の一風変った礼拝堂(らいはいどう)の不調和なオルガンで初演された...
野村胡堂 「楽聖物語」
...これは恐ろしい不調和な大金です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...能率化してきた現代人の生活と不調和な存在になってきたからだというのである...
平林初之輔 「文芸は進化するか、その他」
...この風景の額縁からはみ出てゐるやうな不調和な感じさへするのだ...
堀辰雄 「風景」
...それだけ何んだか他のとは不調和なような気のする...
堀辰雄 「幼年時代」
...この小屋に不調和な近代風の洋装をした断髪の婦人が...
牧野信一 「心象風景」
...総てこの辺の不調和なる事言語道断なり...
正岡子規 「明治卅三年十月十五日記事」
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