...不覚にも彼は躊躇してしまつたのである...
芥川多加志 「四人」
...――不覚にも、聞いておらねえ...
李孝石 「蕎麦の花の頃」
...不覚にもまるで気づかなかった...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...不覚にも尾上松之助はぼうつとぼやけて了ひ...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...」不覚にも蒼ざめている...
太宰治 「古典風」
...不覚にも丙種であった...
太宰治 「律子と貞子」
...僕は不覚にもそれはしっかり受けそこなってしまった...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「自転車嬢の危難」
...私は不覚にもそれを知らない...
中島敦 「虎狩」
...その二十八個目を三階の階段の七段目まで持ち上げたところで不覚にも眼を廻し...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...モンテナナ国王は不覚にも見えなかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...不覚にも理性を失った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...実に不覚にも訓練が届いていなかった...
牧逸馬 「運命のSOS」
...(中略)あれを思ひこれを思ひ不覚にも過したる酒の...
牧野信一 「淡雪」
...今でも私もつい不覚にも涙ぐんで来る...
水野葉舟 「かたくり」
...曹操は、何思ったか、「全軍、止れ!」と、急に命じ、行軍主簿(こうぐんしゅぼ)を呼んでいうには、「今、不覚にも自分は、みずから法令を出して、その法を犯してしまった...
吉川英治 「三国志」
...不覚にも許は、戦わないうちに、痛手をうけたのみか、どうと馬からころげ落ちた...
吉川英治 「三国志」
...赤壁以来、船団の火攻は、呉が奥の手としているものなのに、不覚にも、呉はこの序戦において、かく大失態を演じてしまったのである...
吉川英治 「三国志」
...不覚にも彼さえつかれはてていた...
吉川英治 「新・水滸伝」
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