...不自由な処に拘束されてゐる人達の為めに尽すと云ふ事のみだつた...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...彼らが幾月も幾年もの間不自由な土窖に閉ぢ籠もり...
薄田泣菫 「独楽園」
...と自分で不自由な手を動かして繃帯をとき始める...
永井隆 「長崎の鐘」
...こんな不自由な身であっても...
中里介山 「大菩薩峠」
...此棟(このむね)に不自由な身を託した患者は申し合せた樣に默つてゐる...
夏目漱石 「變な音」
...荻野家の御手當で何不自由なく暮して居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それからズーッとここに置いて養って貰っております」「不自由はないだろうな」「不自由なんてものは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...米の不自由なところなのに...
林芙美子 「浮雲」
...とても食物が不自由なのよ...
林芙美子 「淪落」
...豹には何一つ不自由なものはなかった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「断食芸人」
...ぼろ/\になった軟口蓋から発音させながら彼の着衣の中で洗濯せぬたゞ一つのものである猿股の上で彼の高貴な鼻をちょっとしわませた松葉杖のハイネ君はバイロン卿のマントの裾をふみつけながら不自由な両手でできるだけ胸を抱くようにして進み出た「君の情熱は...
槇村浩 「長詩」
...なんとなく不自由なもつれるような癖を持っていた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...不自由ながらも楽しい日を送る事になった...
水上滝太郎 「果樹」
...衣食何くれとなく不自由な事がある毎に...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
......
山之口貘 「鮪に鰯」
...不自由なりにそれも慣れていった...
山本周五郎 「柳橋物語」
...不動院の縁に四人で腰かけていたことでござった」「もしや一人は片足の不自由な?」「左様でござった...
吉川英治 「剣難女難」
...不自由なく暮していてもここは敵国の首府...
吉川英治 「三国志」
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