...大きさに不相応なる大型の金具及び把手(ハンドル)を備(そな)え居り...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...身分不相応なえらいお医者様にも診て頂いたり...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「美人鷹匠」
...彼の家不相応な大階子が壁土と共にその上に落ちて来た...
田中貢太郎 「死体の匂い」
...なぜ身分不相応な暮らしをして借金ばかりするのか...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...その生活の必要には不相応なる富を有するものなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...原因と結果との間に不相応な不調和が存することが笑いの原因だとも云われるように...
戸坂潤 「思想としての文学」
...ほとんど不相応なものであった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...種は懐中にあるんだから」彼はこの種の人間としてはむしろ不相応なくらい横風(おうふう)な言葉でこんな事を云った...
夏目漱石 「明暗」
...それがほんとうなら、お祖父さんの世話をするという心配がなくなったわけで、このへんが、まともな職業につくチャンスだとも思われるのだが、身分不相応な、不時の収入に甘やかされてきた身で、いきなり、六千なにがしの給料だけで、生活してゆくことはむずかしい...
久生十蘭 「あなたも私も」
...身分不相応な大熊手を買うて見た処で...
正岡子規 「熊手と提灯」
...徒(いたずら)に大きなことをいふて身分不相応な事業または雑誌などをやることはよくあるまい...
正岡子規 「病牀六尺」
...この時代に不相応なものだ...
三田村鳶魚 「中里介山の『大菩薩峠』」
...自分に不相応な未来を期待して...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...(b)身に不相応なる重荷を頭にのせ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しばしば不相応な名誉を得ることになる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...この時の身分不相応な幸福そのものだったのであります...
夢野久作 「暗黒公使」
...身に不相応な望みを持ったのが悪かったと悔いた...
吉川英治 「三国志」
...分不相応な野心に駆られ去ったとみゆる...
吉川英治 「私本太平記」
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