...中年過ぎの不満な博士の方を択び...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...嘸(さぞ)御不満なことがおありであろう...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...一種不満な焦躁を感ずる...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...読者は常に不満な焦躁を感ずる...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...最も不満なる者、最もいら立てる者、最も戦慄(せんりつ)を覚えてる者でさえ、皆それに対して頭を下げたのである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それで不満なのだつたら...
中原中也 「心理的と個性的」
...俺は不満な顔をして帰つた両人を見送つて...
平出修 「畜生道」
...女の部も不満ながら...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...口許に不満な怒気が流れてゐた...
北條民雄 「青年」
...さきほど確かに見えていた二三の男の不満な気持はぬけぬけとしたこの女の喚きに却(かえ)って鎮(しず)まっていたのだ...
本庄陸男 「石狩川」
...わたしが盗まなかったのが不満なんです...
「赤い貨車」
...不満な点も多いし...
三好十郎 「おスミの持参金」
...どうして俺達ばっかりコンナに非道(ひど)い眼に逢わされるのか……なぞと不平満々でいると、その胃袋の細胞の涯(はて)しもない苦しい、不満な気持が、一つの聯想となって脳髄に反映されて行く...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...もし軍装や兵の表情が、いくらかでもその大将の立場なり性格を反映するものなら、この一勢(ぜい)の大将は、よほど何か不遇(ふぐう)にあるか、不満なのか、とにかく、異常者にちがいなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...単に不満なる意思を面(おもて)に漲(みなぎ)らせるしかない沈黙であった...
吉川英治 「新書太閤記」
...不満なのであろうか』と不審(ふしん)がった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...不満な顔いろを見せたが...
吉川英治 「親鸞」
...世に不満な人間どもが反骨を養うには恰好な地の利であった所にはちがいない...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索