...理想的な纒まりがないとでもいうような不満なものがあるからだともいえましょう...
上村松園 「画道と女性」
...ただいまのようにあのかたを御不満な所におかれまして...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...不満ならば退校せよ』と頭から叱りつけられ...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...―――みずからの性的不満などは意に介せず...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...………」「どう云う理由で?………学校に対して御不満なことでもおありになると云うような?………」「さあ...
谷崎潤一郎 「蘿洞先生」
...それで不満なのだつたら...
中原中也 「心理的と個性的」
...あなたは不満な顔をしました...
夏目漱石 「こころ」
...なぜあんたがこれまでになしとげたことにそんなに不満なのか...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...口許に不満な怒気が流れてゐた...
北條民雄 「青年」
...それは自分に対する不満なのだ...
本庄陸男 「石狩川」
...不満なものにも係らず訂正もしないで...
牧野信一 「「或る日の運動」の続き」
...才次は平生胸の中にもだもだしている不満な思いを兄にこそ洩らし栄(ばえ)がするように感じて...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...おれとしては失望でもあり不満なような気持だったが...
山本周五郎 「陽気な客」
...まだイクラか不満な声で……...
夢野久作 「戦場」
...どうして俺達ばっかりコンナに非道(ひど)い眼に逢わされるのか……なぞと不平満々でいると、その胃袋の細胞の涯(はて)しもない苦しい、不満な気持が、一つの聯想となって脳髄に反映されて行く...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...予の説に不満な輩は...
吉川英治 「三国志」
...単に不満なる意思を面(おもて)に漲(みなぎ)らせるしかない沈黙であった...
吉川英治 「新書太閤記」
...望むことなり、日頃の不満なり、何なりと申したててはどうか」二度まで、官兵衛にこう促(うなが)されると、不平分子の代表として、そこの堤に立った五名の土工頭(がしら)のうちのひとりが、云い出した...
吉川英治 「新書太閤記」
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