...其人が自分の嫌ひな忠太と聞いて不満な様な心地もしてゐたのであるが...
石川啄木 「天鵞絨」
...私はその不満な為めにいろ/\にその解決方法を考へた...
伊藤野枝 「人間と云ふ意識」
...外国の模倣に過ぎるやうな不満な心持がしたが...
田山録弥 「三月の創作」
...「あなたは私が姙娠したのを御不満なんでしょう...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...それゆえ僕は不満なのだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...とても不満なのよ」女のこの言葉に返事をするかわり...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...女の部も不満ながら...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...それは自分に対する不満なのだ...
本庄陸男 「石狩川」
...不満な結婚生活にゐる一人の女の或時の気持がかなり細かく描かれてゐる...
牧野信一 「海浜日誌」
...」といふ不満など述べて...
牧野信一 「祝福された星の歌」
...人々がちよつとでも不満な憧れを起すとすぐにその心の中にとり入つて終(つひ)には孔雀と同じやうな運命になつてしまふ...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...天文の間に出でて連歌に不満なる者...
正岡子規 「古池の句の弁」
...それ等すべての感情を包括する学生生活というものへの一つの公の不満なのであった...
「海流」
...もう自分たちの不満な境遇を歎いている時ではなくなった...
柳田国男 「木綿以前の事」
...前後を通じて栖方が梶に不満な表情を示したのは...
横光利一 「微笑」
...それに不満な声もなくはなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...もし軍装や兵の表情が、いくらかでもその大将の立場なり性格を反映するものなら、この一勢(ぜい)の大将は、よほど何か不遇(ふぐう)にあるか、不満なのか、とにかく、異常者にちがいなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...……よいか氏真」「はい」「何を不満な顔しておる」「何も不満には存じません」「然らば...
吉川英治 「新書太閤記」
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