...もっとも僕の今の境遇はちょうど不治の病いにわずらっている人のごとくで...
伊藤左千夫 「去年」
...不治の病に罹りし時の失望は二個なり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...不治の病で死期を宣告された人物が...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...いわゆる不治の病を抱いて...
大杉栄 「男女関係について」
...各民族は未だ軽いながらも到底全快の見込みのない不治の病人に比較すべきものである...
丘浅次郎 「人類の将来」
...一個人が不治の病の初期に罹つた場合には...
丘浅次郎 「人類の将来」
...今後に於ける各民族間の競争は恰も不治の病人が相闘うて居る様なもの故...
丘浅次郎 「人類の将来」
...若し人類の不治の病なる世道の廃頽を医し得る者があつたならば...
丘浅次郎 「人類の将来」
...しかたなく不治の病気を云いたてに...
田中貢太郎 「人面瘡物語」
...しかし一方ではまた彼が不治の病気を自覚して死に所を求めていたに過ぎないのだと言い...
寺田寅彦 「時事雑感」
...不治の病を治(ち)し始めた...
森鴎外 「渋江抽斎」
...それが不治の病になつたと聞いて...
森林太郎 「長谷川辰之助」
...その人は不治の病を持っているので...
森鴎外 「百物語」
...* モンテーニュの持病は腎臓結石で、その腎石ないし腎砂が輸尿管、尿道を通って排泄される都度、彼はいわゆる腎石疝に苦しんだので、外科手術が発達せず、鎮痛の方法も幼稚であった当時は、不治の病、最も苦しい病として人に恐れられたものである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...不治の病を求めるも同じことです...
吉川英治 「三国志」
...五郎左の切腹した気もち――不治の病気が何よりの原因だろうが――それにしてもみずから死を急いだ考えが分る気がする...
吉川英治 「新書太閤記」
...叔父御(おじご)にせがまれて薬は上げているものの、不治の病、ことにあの年頃――男恋しい盛りですからの...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...不治の病を発してしまった...
吉行エイスケ 「大阪万華鏡」
便利!手書き漢字入力検索