...醫師の診斷では腦梅毒の結果で不治の病氣だといふ...
石川三四郎 「浪」
...不治の病気じゃないから知らせる必要はない」と主張した...
梅崎春生 「狂い凧」
...不治の病で死期を宣告された人物が...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...あの犯罪は貧困と不治の病の絶望からきた富裕階級への嘲笑として行われたもので...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...各民族は未だ軽いながらも到底全快の見込みのない不治の病人に比較すべきものである...
丘浅次郎 「人類の将来」
...ある人々のように絶えまなく心配し緊張しているのは一つのほとんど不治の病気である...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...大学を中途で退学して新聞社に這入って不治の病気になって居た子規居士と...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...一代の小説家尾崎紅葉が、不治の病を得て、病床にその身を横へた時は、若い人達がロシア文学フランス文学に向つて全速力を以て走りつゝある時であつた...
田山録弥 「尾崎紅葉とその作品」
...身には不治の病をいだきて...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...いつか身は不治の病(やまい)に腸と胃とを冒さるるや寒夜(かんや)に独り火を吹起(ふきおこ)して薬飲む湯をわかす時なぞ親切に世話してくれる女もあらばと思う事もあったが...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...よく耐うる人は強き人ドイツの先帝フリードリヒ陛下が不治の病気に罹(かか)りて数日間病床に呻吟(しんぎん)し...
新渡戸稲造 「自警録」
...不治の病床に呻吟(しんぎん)していた...
松崎天民 「友人一家の死」
...この不治の病にかかっている人間が...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幸福への意志」
...世間で不治の病と云うものが必ず不治だと思ってはならぬ...
森鴎外 「二人の友」
...* モンテーニュの持病は腎臓結石で、その腎石ないし腎砂が輸尿管、尿道を通って排泄される都度、彼はいわゆる腎石疝に苦しんだので、外科手術が発達せず、鎮痛の方法も幼稚であった当時は、不治の病、最も苦しい病として人に恐れられたものである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...――不治の病と医者にいわれながらも癒(なお)ったひとの例はいくらでもある...
吉川英治 「新書太閤記」
...叔父御(おじご)にせがまれて薬は上げているものの、不治の病、ことにあの年頃――男恋しい盛りですからの...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...不治の病を発してしまった...
吉行エイスケ 「大阪万華鏡」
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