...不治の病を負つたレオパルデイさへ...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...醫師の診斷では腦梅毒の結果で不治の病氣だといふ...
石川三四郎 「浪」
...ことに医師の称する不治の病においてはただこの治療の頼るべきあるのみ...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...而かも肺結核という――夫(そ)れは寧ろ患者の頭脳を病的にまで明晰(めいせき)にする傾(かたむき)のある所の――不治の病(やまい)に罹(かか)った...
江戸川乱歩 「一枚の切符」
...不治の病にかかって...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...ある人々のように絶えまなく心配し緊張しているのは一つのほとんど不治の病気である...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...大学を中途で退学して新聞社に這入って不治の病気になって居た子規居士と...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...しかたなく不治の病気を云いたてに...
田中貢太郎 「人面瘡物語」
...不治の病は病にあらず...
田山録弥 「生滅の心理」
...しかし一方ではまた彼が不治の病気を自覚して死に所を求めていたに過ぎないのだと言い...
寺田寅彦 「時事雑感」
...そこには日毎に朽ち果てて行く不治の病者が...
北條民雄 「月日」
...不治の病床に呻吟(しんぎん)していた...
松崎天民 「友人一家の死」
...これも不治の病になつた...
森林太郎 「長谷川辰之助」
...世間で不治の病と云うものが必ず不治だと思ってはならぬ...
森鴎外 「二人の友」
...その五十になった男が二十の時に不治の病だといわれて...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...不治の病だと信じ切っていらっしゃる...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...五郎左の切腹した気もち――不治の病気が何よりの原因だろうが――それにしてもみずから死を急いだ考えが分る気がする...
吉川英治 「新書太閤記」
...ちょうど不治の病にかかった人が...
和辻哲郎 「地異印象記」
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