...夜のひまなぞには青木さんの不断着なぞで縫ひかへたいものを一枚づゝ解(ほど)いた...
鈴木三重吉 「桑の実」
...洗ひ代(が)への不断着が一枚もおありにならないのである...
鈴木三重吉 「桑の実」
...お雪が不断着のままで...
徳田秋声 「爛」
...年のころ五十ばかりの博士は、不断着のまま、辻俥(つじぐるま)などに乗って、たまにそこへやって来るのであったが、それは単に三月とか四月とかの纏まった生活費と養育費とを渡しに来るだけに止まっていた...
徳田秋声 「爛」
...不断着(ふだんぎ)の銘仙(めいせん)さえしなやかに着こなした上...
夏目漱石 「草枕」
...彼の不断着(ふだんぎ)を持ったまま...
夏目漱石 「道草」
...細君は夫の留守中に自分の不断着をことごとく着切ってしまった...
夏目漱石 「道草」
...宗助はいっそ静かに寝かしておく方が身体(からだ)のためによかろうと思ったので、そっと台所へ出て、清にちょっと上の坂井まで行ってくるからと告げて、不断着の上へ、袂(たもと)の出る短いインヴァネスを纏(まと)って表へ出た...
夏目漱石 「門」
...それはともかくとして、書斎や客間に飾る本と、居間や寝室に置く本とは、自ら区別があるわけで、読書家の蒐集にも、他所行(よそゆき)と、不断着、見せる本と、読む本との間に、多少の違いのあるのは已(や)むを得ないことであるかもしれない...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...けれど不断着が焼けこけもせず...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...フェミダもありのままの不断着の姿で客を引見したものである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...今日は退省後と見えて不断着の秩父縞(ちちぶじま)の袷衣(あわせ)の上へ南部の羽織をはおり...
二葉亭四迷 「浮雲」
...不断着にするつもりであるが...
北條民雄 「続重病室日誌」
...正藍染の着物を不断着(ふだんぎ)にしていたことをよく顧みたいと思います...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...不断着(ふだんぎ)にも用いているが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...東北などの冬の不断着(ふだんぎ)は始めから...
柳田国男 「木綿以前の事」
...ケギのケは不断着のフダンも同じで...
柳田国男 「木綿以前の事」
...今いう不断着になって頻繁に用いられたためで...
柳田国男 「木綿以前の事」
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