...我輩不敏といへども奴等よりはまだ高潔な心をもつとる...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...卑怯ナル不敏ナル最後トナリシ者アリシニ付キカク明ラカニセリ...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一三年六月号)」
...不敏(ふびん)な私には...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...推理の誤謬(ごびゅう)や不備があればそれは不敏のいたすところである...
寺田寅彦 「比較言語学における統計的研究法の可能性について」
...不敏にして私は知らない...
豊島与志雄 「性格を求む」
...で、私も、これまで堪能(たんのう)の方々から、鈴慕を聞かせていただいたことは幾度かわかりません、聞かせるには聞かせていただきましたけれど、不敏な私には、どうしても今まで、掴(つか)むものが掴めない心持でおりました、それを今晩という今晩は……身にしみじみと思い当ることがございました」「おどかしちゃいけないぜ、弁信さん」ピグミーが、突然に頓狂な声でこう言いましたから弁信が、ハッとして、両手で自分の胸をおさえました...
中里介山 「大菩薩峠」
...不敏にしてまだまだ心腑に収め難いものが多くございます...
中里介山 「法然行伝」
...不敏不才の身を以て財界に今日あるを得ました上...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...予の不敏いまだこれを明かにしない...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...が、不敏なる私は、その時、猿猴栄次について、何ら識っているところがなかった...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...子供をだますようなことを言われなっ! 水戸が如何に時世に不敏なりとは申せ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...子供をだますようなことを言われなっ! 水戸が如何に時世に不敏なりとは申せ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...わたくしは不敏にしてそれに同意することが出来ない...
森鴎外 「安井夫人」
...「不敏の身で人がましい大役に奔走しているからでございましょう...
山本周五郎 「新潮記」
...「不敏ですから詳しいことはわかりませんが...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...「宗輔は不敏(ふびん)かもしれませんが男です...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...「……まったく私の不敏です...
吉川英治 「三国志」
...彼の不敏は、魏にとって、取り返しがたい大不覚ともいえるものであった...
吉川英治 「三国志」
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