...社会主義者バアナアド・シヨウは彼の「医者のデイレンマ」の中に不徳義な天才を救ふよりも平凡な医者を救ひ上げることにした...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...何も省作に不徳義なこたない」これは小手贔屓(びいき)の言うところだ...
伊藤左千夫 「春の潮」
...もしさうするとしましたら?ノラ そんな不徳義なこと(目に涙をためて)私が悦んで誇りにしてゐる祕密を――そんな淺間しい非道い仕方で...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...まさかそんな不徳義なことしなされへんやろ思います」いうたりするのんで...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...もうあんな……不徳義な真似はしないんだろうね...
豊島与志雄 「坂田の場合」
...嘗て一人の不徳義な者も出ない...
豊島与志雄 「「沈黙」の話」
...不徳義な破廉恥なひとということになりますでしょう...
豊島与志雄 「無法者」
...其代り三千代に対しては一点も不徳義な動機を蓄(たくわ)へぬ積であつた...
夏目漱石 「それから」
...その代り三千代に対しては一点も不徳義な動機を蓄えぬ積りであった...
夏目漱石 「それから」
...不徳義な男女(なんにょ)として恥ずべく映る前に...
夏目漱石 「門」
...重ねて種を播(ま)きまず利用に着手したのは我なりと称して占有権を主張するのが不徳義なのと同様に...
柳田國男 「地名の研究」
...不徳義な感情は少しもなかった...
山本周五郎 「あだこ」
...こんな不徳義なことを見せつけられては黙っているわけにはいかない...
山本周五郎 「季節のない街」
...なにやら不徳義なものが感じられるようであった...
山本周五郎 「山彦乙女」
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