...)と、若奥様は潔い...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...」と言い棄てて、直ぐに歩を移して、少し肩の昂(あが)ったのも、霜に堪え、雪を忍んだ、梅の樹振は潔い...
泉鏡花 「婦系図」
...女中までがあの潔い公憤をもって一身を顧みずボース氏の守護に努めたればこそ...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...白い潔い蒲團の上に同じく白い切で包んだ枕が置かれてあつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...真白な潔い雪の上に...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...削ったような潔い輪廓とがいい釣合を持っている...
高村光太郎 「木彫ウソを作った時」
...潔いからだになったのだ...
太宰治 「駈込み訴え」
...潔い主張が一としてなかった事は限りなく淋しかった...
辰野隆 「芸術統制是非」
...本当にどうしてこんなに潔いものでしょう! そうそう...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...……潔い悲痛な祈りの中には...
豊島与志雄 「湖水と彼等」
...かかる潔い異常な絶対の所有...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...潔いものを造った場所は潔いはずです...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...潔い人をも汚すといふかの憎悪(にくしみ)がもたらす所為を云ふものぞ...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...Plaisante raison qun vent manie,ettous sens ! ――Pascal――*128「回想への冷淡、潔い別離...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...枝雀のやうな老大家が尾籠を云ひ放しであつたに引代へ春団治はいつの場合も「そんた不潔いこと云ひないな」と相手に否定させてかゝつた...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...快よい潔い感じがいちはやく私の胸をすがすがさせたが...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...潔い死をとげて行つたが...
吉川英治 「折々の記」
...その潔いところも気に入った」手を取って...
吉川英治 「三国志」
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