...不得意なものもない...
芥川龍之介 「父」
...渠等の不得意な筆戰場裏に再び立つのなら知らず...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...理論の不得意な勝治は...
太宰治 「花火」
...これは半面に自分の不得意な音曲でさえこのくらいに出来るという風に聞え彼女の驕慢な一端(いったん)が窺(うかが)われるがこの言葉なども多少検校の修飾(しゅうしょく)が加わっていはしないか少くとも彼女が一時の感情に任せて発した言葉を有難く肝(きも)に銘(めい)じて聴き...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...なにを苦しんでみずからもっともその不得意なるソロンを学ばんとするか...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...最も不得意な題材を掴んで制作する事なのか...
戸坂潤 「思想としての文学」
...漢文さえ作らなきゃあ馬琴様もいい男だが……人は得て不得意なものほど自慢をしたがるやつで……」といって紙に書いて見せました...
中里介山 「大菩薩峠」
...または不得意な自分のいう事を真面目(まじめ)に筆記したりする青年に対して済まない気がした...
夏目漱石 「道草」
...或は得意不得意なものがあるにも拘らず...
南部修太郎 「文藝作品の映畫化」
...」「お前は運動は不得意なの?」Fは一寸嶮しい眼付をして...
牧野信一 「或る五月の朝の話」
...Practical も Academical も不得意なんだぜ――と私はそつと呟いて...
牧野信一 「或る日の運動」
...若しもリーダーが不得意なら...
牧野信一 「早春のひところ」
...慌たゞしく不得意なる多くの「読後感」を書かうといふ場合でなかつたなら...
牧野信一 「痩身記」
...無益な練習のために不得意なランニングを強ひられたか! その時のことを回想すると僕は今でも悲憤のために体中が震へ出すのだ...
牧野信一 「沼辺より」
...英会話の不得意な相手を顧慮して繰り返すことも厭はずに...
牧野信一 「舞踏会余話」
...文章が不得意なる「作文時代」に戻つたかのやうに生氣を失ひ...
牧野信一 「文學的自叙傳」
...文章が不得意なる「作文時代」に戻つたかのやうに生気を失ひ...
牧野信一 「文学的自叙伝」
...斯かる事に最も不得意な妻は...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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