...柄にもない野心を捨てかねていると見える...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...しゃれた名だな」柄にもないと毒づきたそうな砂馬の顔だった...
高見順 「いやな感じ」
...その悪党の柄にもない初心(うぶ)らしい様子に...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...新町のお茶屋の二階、柄にもない...
種田山頭火 「旅日記」
...またそんな事は柄にもない事だ...
戸川秋骨 「道學先生の旅」
...さうして口口に柄にもない言葉を言ひ合ひながら...
外村繁 「将棋の話」
...」「柄にもないわ...
豊島与志雄 「裸木」
...今井さんの柄にもないわ...
豊島与志雄 「変な男」
...そんな柄にもないことを聞き出す...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分の柄にもないことを...
中島敦 「光と風と夢」
...あつしは下手人は内の者だと思ふが――」ガラツ八は柄にもない抗議を持出しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今に龍宮からお土産を持つて來ますぜ」番頭の周助は柄にもない洒落(しやれ)たことを言ひます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ほかの民族を統治しようなどと柄にもないことをかんがえることもなく...
久生十蘭 「だいこん」
...所詮柄にもないことを企てた天罰だろう...
久生十蘭 「魔都」
...人は自分の柄にもないことをすれば...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...柄にもない張りのある声で...
牧野信一 「早春のひところ」
...「柄にもない了簡を出したのが...
牧野信一 「裸虫抄」
...お前さん時代が私は恋しい」柄にもない老嬢の述懐を聞いて...
吉川英治 「江戸三国志」
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