...不当な労働をしてその上に生活にも困らなければならないと云ふやうな割の合はない仕事が所謂正当な立派な職業とされてゐる間はとても割のいゝ職業にはいくら賤劣であらうとも職業として存在してゐる間は生きて行かなければならないと云ふ要求の上からは少しも就くのには躊躇されないだらう...
伊藤野枝 「ウォーレン夫人とその娘」
...大教区裁判所の判決を不当なりとするものは...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...同志たちに課せられた不当な負債を生命(いのち)を的にして払わなければならないものでしょうか...
林不忘 「安重根」
...彼に対する攻撃の不当な事を正し...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...不当な儲(もうけ)をした事を話す...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...だが夫にも拘らず公吏が最近府県会議員や市町村議員からの各種の不当なる強制に対して...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...クリストフに向かって不当な非難を加えた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ドラクロアが宮廷批評家より浴せし不当なる讒謗...
中井正一 「絵画の不安」
...「あんたは不当な扱いを受けているんですよ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「火夫」
...そういう不当な待遇にナポレオンがいつまでも屈従しているはずはない...
久生十蘭 「フランス伯N・B」
...それだけ彼はだんだん不当な忍従を私に求めるやうになつた...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...きみたちに不当な遺言を勧めるようなことがあっても...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...運命に向って不当な愛顧でなければ求めることも願うこともできないのだということを思って...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...だが知が不当な権利を主張する時...
柳宗悦 「工藝の道」
...もっともこの傾向をことごとく木炭の責任に帰するは明らかに不当な速断である...
柳田国男 「雪国の春」
...「このまえのときにも明らかに不当な申し分で...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...不当な褒(ほ)め方だ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...水戸家を継いでいる矛盾と不当な立場に...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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