...おかめひょっとこのように滑稽(おどけ)もの扱いにするのは不届き千万さ...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...服用後何時間内に発熱すると書いてあるか?」「そのことについては別段書いてない」「不届きな薬なんぞ消えっちまえ!それだから日本の薬は信用ができんと言うのだ(ザッツ ワイ アイ カント トラスト ジャパニーズ メデシン)!」と呶鳴(どな)り出したが...
橘外男 「葛根湯」
...今日まで注進を怠っていたのは不届きであると云うお咎めは...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...「獣の癖に人間を欺すなどゝは不届きな奴だ...
谷崎潤一郎 「少年」
...不正の行われたのは決して分らないということを御承知でございましょうね」「不届きな奴め! そんなことを企みおったのかッ」「そこでジョン・ストレーカがなぜ馬を荒地(あれち)へつれ出したかは説明がつきます...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「白銀の失踪」
...伜どもが連書して法皇に不届きな願をしたことを耳にしていたらしく...
久生十蘭 「無月物語」
...成程不届きなのは悪魔ですが...
牧逸馬 「双面獣」
...もっと不届きなのは...
牧逸馬 「沈黙の水平線」
...「ここな不届き者っ」と...
吉川英治 「三国志」
...不届きな怠け者だ...
吉川英治 「三国志」
...――憚(はばか)りもなく、左様な放言して怯(ひる)まぬ馬鹿者だから、わしは汝を、不届き者、不忠者ともうしたのだ」「な! なぜだ?」「浅井、朝倉の両家は、叡山(えいざん)において、かたく、信長様へ対して、和議を申し入れたばかりでないか...
吉川英治 「新書太閤記」
...不届きではござるまいか...
吉川英治 「新書太閤記」
...五百の官兵を失ッて逃げ帰った不届き者と...
吉川英治 「新・水滸伝」
...(どうせ空いている二階だから、いくらでも使ってもいいが、喧嘩と火事は御免ですぜ)との断り附きで、米屋の五兵衛は、てら銭も取らずにここを開放してくれているのみか、稀(たま)には、せんべいや蕎麦(そば)の振舞(ふるまい)までしているほどなのに、その好意に対しても、ここで取っ組みを初めるなぞは、不届き至極だ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...「不届きな奴だ、承知して怠ったのだと聞いては許されん、さっ、来いっ」ずるずると、段の方へ、引き摺(ず)った...
吉川英治 「親鸞」
...上(かみ)をあざむく不届き者...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...失うた粗骨は不届きなれど...
吉川英治 「※[#「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37]かみ浪人」
...「不届きなっ...
吉川英治 「柳生月影抄」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??