...この一尺ほどの不届きなブロンズはいつもそうそうと水の音を立てている...
谷譲次 「踊る地平線」
...不正の行われたのは決して分らないということを御承知でございましょうね」「不届きな奴め! そんなことを企みおったのかッ」「そこでジョン・ストレーカがなぜ馬を荒地(あれち)へつれ出したかは説明がつきます...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「白銀の失踪」
...不届き千万な奴、痛みつけてやれと、足音をぬすんで忍び寄り、襖を閉め切って、鼠をそこに閉じ込めることが出来た...
豊島与志雄 「広場のベンチ」
...不届きな奴」神尾主膳は...
中里介山 「大菩薩峠」
...その不届きなる歩行者に向って...
久生十蘭 「魔都」
...何という不届きもの...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...この浅ましい光景を発見するやいなや大声を張りあげて――われらが王の御乗船に土足をもつて踏み込まうとするとは不届き至極な木ツ葉海賊奴...
牧野信一 「船の中の鼠」
...人倫にそむく不届きな女である...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...お上(かみ)のお許しもまたず逃亡せんとするは不届き至極な奴...
吉川英治 「江戸三国志」
...拾いあげた物をこれへ出せ」「そんなことは知らん」「不届きな! 汝...
吉川英治 「三国志」
...「不届き者めッ、恩寵を加えれば恩寵に狎(な)れて、身のほどもわきまえずにどこまでもツケ上がりおる!向後(こうご)は予の室へ、一歩でもはいると承知せぬぞ...
吉川英治 「三国志」
...みだりに朝廷の御名を騙(かた)る不届き者...
吉川英治 「三国志」
...「軍律を紊(みだ)す不届き者」と...
吉川英治 「三国志」
...――憚(はばか)りもなく、左様な放言して怯(ひる)まぬ馬鹿者だから、わしは汝を、不届き者、不忠者ともうしたのだ」「な! なぜだ?」「浅井、朝倉の両家は、叡山(えいざん)において、かたく、信長様へ対して、和議を申し入れたばかりでないか...
吉川英治 「新書太閤記」
...「不届きな振舞い...
吉川英治 「新書太閤記」
...あるまじき不届きな沙汰」「何とも恐れいりまする」「かかる軍紀の弛(ゆる)みが見ゆればこそ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...役に立たぬ不届き者と...
吉川英治 「親鸞」
...孔子が不届きだというなら云え...
吉川英治 「源頼朝」
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