...その頬に驚きの色が消えるとへんに不可解な笑いが突然ぼんやりと浮び上って来た...
梅崎春生 「日の果て」
...大抵内でお話しになっていらっしゃいました」私に一番不可解なのはこの一事でした...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...それも一人きりで――これほど不可解な知らせはなかった...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「長い部屋」
...なんとも不可解な表情がうかんでいるのを見つけたときに...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「手早い奴」
...何か不可解な理由があつて...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「とけない問題」
...不可解なことだった...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...その不可解な絵が妙に未知の不思議の世界に対する知識欲を刺戟しそれがいつとなく植物学全体への興味を煽(あお)るのであった...
寺田寅彦 「マーカス・ショーとレビュー式教育」
...一貫したもの、不可解なもの...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...そして彼はその不可解なものを了解せんと努むることなく...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...生涯中少なくも一度はこの不可解な暗い洞窟(どうくつ)にはいらない者は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...はたの者には到底不可解な氣の弱さを...
中島敦 「盈虚」
...どうにも不可解なのはその二人の女の慘虐な殺し方だ...
南部修太郎 「死の接吻」
...――閣下は此の二つのスクラップから不可解な謎をお感じになりませんか? 即ち...
西尾正 「陳情書」
...全体がもの凄(すご)い不可解な光輝のなかにひたされているのであった...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...不可解な事件をあれこれ考えていると...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...何らかの不可解な神意が関わってるようですね」「確かだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...日本の各地方の方言の不可解なる変化と一致とである...
柳田國男 「どら猫観察記」
...その不可解なる妻女山の陣をながめたときのように...
吉川英治 「上杉謙信」
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