...されど下根(げこん)の衆生(しゆじやう)と生まれたからは...
芥川龍之介 「雑筆」
...要するに下根粗笨(そほん)な外面的見断に支配されての迷妄に過ぎない...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...菰の生へたる洲が下根島(蒹葭洲)...
大町桂月 「白河の七日」
...私のような下根のなぐさめであり力である...
種田山頭火 「『鉢の子』から『其中庵』まで」
...末代下根の我等にして...
綱島梁川 「予が見神の実験」
...之は云うまでもなく極めて下根な心配であるが...
戸坂潤 「社会時評」
...下等な下根(げこん)の奴だ...
豊島与志雄 「別れの辞」
...師に及びもつかぬ下根であるが...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...下根(げこん)下智の輩(やから)を器とする...
中里介山 「法然行伝」
...“馴れ”だけに頼って行くのは下根(げこん)...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...下根(げこん)の子ほど荷厄介なものはない...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...およそ不本意な生活をその下根な女と六年も続け...
正岡容 「わが寄席青春録」
...そうして下根(げこん)の凡夫も救いの御手に渡さるる身である...
柳宗悦 「工藝の道」
...そうして下根の凡夫も...
柳宗悦 「民藝四十年」
...下根の凡夫であり...
柳宗悦 「民藝四十年」
...下根(げこん)の者にはどんなに有難いことか...
柳宗悦 「民藝四十年」
...まだ交る無限のその部分にはいない下根凡愚かもしれぬ...
横光利一 「旅愁」
...自(みずか)ら下根(げこん)の凡夫といい愚禿(ぐとく)と称した彼の安心の住みかは...
吉川英治 「親鸞」
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