...リスター・バッグの水でつくったココアをコップに一杯のんでから船艙に下りて行き...
石川欣一 「比島投降記」
...そこでわたしの方でも早速裏手に下りて行つて...
犬養健 「愚かな父」
...民間に下りて見れば...
井上円了 「おばけの正体」
...ある日――それは凡(すべ)ての点から私の計画に最も都合のよい日でした――私は兄夫妻に見送られて東京駅から下り列車に乗り込みました...
江戸川乱歩 「双生児」
...医者はわざわざ飛び下りて馬の腹や...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...承知して私は道を下り始めましたが...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...四日ほど前に嚊と二人で里に下りて...
田山花袋 「歸國」
...崖から下りて行つた路が一杯の水になつて...
田山録弥 「山間の旅舎」
...下りの客は坂の下あたりで宿(やど)をきめてしまったと思われる時分...
中里介山 「大菩薩峠」
...欽吾は机から飛び下りる...
夏目漱石 「虞美人草」
...一人の男が鞄を下げて二階から下りて來て...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...(十二月×日)さいはての駅に下り立ち雪あかりさびしき町にあゆみ入りにき雪が降っている...
林芙美子 「新版 放浪記」
...門の方へ下りて行つて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...わざわざ其處まで下りて行つたら...
堀辰雄 「エトランジェ」
...彼等が散歩のためにさういふ慘とした山道を村へ下りて行かうとすると...
堀辰雄 「巣立ち」
...杖をついてとぼとぼと志賀の峠から下りてくる法師があった...
吉川英治 「親鸞」
...名跡志にある下り松の史蹟の話とぴったり符節が合う...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...三そこで武蔵が、「光悦どのなら、実は自分も面識のある間で、母御(ははご)の妙秀尼様にもお世話になったことがある」と、その当時の頃の思い出を一つ二つ話すと、厨子野耕介(ずしのこうすけ)は非常な驚き方をして、「ではもしや貴方は、一乗寺下り松で、一世の剣名を轟(とどろ)かせた、宮本武蔵様ではございませぬか」と、眼をすえていう...
吉川英治 「宮本武蔵」
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