...上ずった声で叫ぶと...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...いつもとは違ってアナウンサーの上ずった声が...
海野十三 「空襲下の日本」
...号外売りの声の上ずった呼び声は...
海野十三 「深夜の市長」
...上ずった悲鳴が聞えた...
海野十三 「人間灰」
...まさか出鱈目(でたらめ)じゃないでしょうね」伯爵も上ずった声である...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...かくまって下さい』と上ずった声で頼むのです...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...私の肩を叩いて躍り上るような上ずったお声であった...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...上ずった声を出していた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...不断に上ずった、とめどない焦(い)らだった考えを追いながら、その癖もうシンは疲れきっている感じで、この広い野ッ原のどっかに腰掛ける場所を、休憩する場所を探し歩いている気持だった...
徳永直 「冬枯れ」
...妙に上ずった肉声をあげて...
中里介山 「大菩薩峠」
...大変ッ」下女の上ずった声が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...四壁(あたり)を驚ろかす上ずった笑い声...
野村胡堂 「死の舞踏」
...幾分お祭り気分的に上ずった...
平林初之輔 「昭和四年の文壇の概観」
...まだ少し上ずった声で...
堀辰雄 「菜穂子」
...馬鹿今松に」上ずった涙ぐんだ声でお神さんが...
正岡容 「寄席」
...あっしは、鳶の、八と申しやすが、どうも、大した御機嫌さんで――」一八いなせに、腰低く、べらべらと並べ立てて近づく鳶の者、片手に、こぶしを固めて、いざと言わば、張り倒そうとしているのだが、気の上ずった、心の狂った長崎屋には、それが、気取(けど)れない...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...退出したという……』『片手落ちだっ』上ずった声が...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...「葉ちゃん――」やっと追ついた黒吉は、上ずった、嗄がれた声で、飛つくように、呼止めた...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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