...その狭い纏衣(まとい)をひきちぎると一匹の蜂が出て来る...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...万歳!」突然町の横町からこおどりして飛んで出て来るものもあった...
田山花袋 「田舎教師」
...日本人の中には露西亜の小説に出て来るやうな人物が居ない――モデルの無い作品の憐れむべく...
田山録弥 「文壇一夕話」
...橘氏の『農村学』に出て来る「完全全体国民」とか「調和国民社会」とかいうものの外国種に相当するO・シュパン式な「全体」の哲学が好きで...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...漸く妻が診察室から出て来る...
外村繁 「落日の光景」
...花道から岩見重太郎が出て来る...
中里介山 「大菩薩峠」
...虎の出て来る所を見損ったのが残念だったが...
中島敦 「虎狩」
...希臘(ギリシヤ)悲劇に出て来る意地の悪い神々のことを考えさせた...
中島敦 「狼疾記」
...その効果は明らかに出て来ることと思われる...
中谷宇吉郎 「稲の一日」
...しかしこの答がいやしくも口に出て来るほどに...
夏目漱石 「坑夫」
...其他其通りのことを列挙すれば幾らでも出て来る...
「文芸は男子一生の事業とするに足らざる乎」
...そして間もなく出て来ると...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...『ヘルマンとドロテア』のはじめに出て来る避難民の光景が浮んだ...
原民喜 「壊滅の序曲」
...吉里が急に出て来る様子もないから...
広津柳浪 「今戸心中」
...柄相応だ!』」「この小説へ出て来る人物のあらかたは何でもない引っかかりで...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...いわゆる笈を負うて東京へ出て来る者は...
柳田国男 「故郷七十年」
...ばかやつらばかり出て来るかつどうがどこがおもしれえのかい...
山本周五郎 「青べか物語」
...山越えで佐用へ出て来る途中――殊に竹山城から少し先の低い山肌(やまはだ)には...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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