...」三斎もぴたりと歩みを止めて...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...二〇三斎は、しげしげと、闇太郎を見詰め続けたが、相手は例によって、膝を揃えて、坐ったまま、片手で顎(あご)を撫で上げながら、天井に目を向けて、平気な顔だ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...二初日早々、父親の仇敵(かたき)どもの、最上位に坐して、あらゆる便宜をはからってやった上、最後に、松浦屋闕所(けっしょ)、追放の裁断を下した長崎奉行、土部駿河守の後身、三斎隠居一門の、華々しい見物があるということを知った雪之丞、いかに心を静めようとしても、さすがに、その朝の楽屋入りは、気軽くは出来ないのだった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...舞台がつとまろうか? その三斎という人間を...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...三斎さまの御見物を...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...三斎一家に関する情報は...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...三斎屋敷の奥向は...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...御贔屓すじの三斎から...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...――何だねえ? かたきの、首のと!と、彼女は呆気(あっけ)にとられながら、――この次の狂言の、筋のはなしでもあるのかしら? いいえ、それとは思われない――でも、あの、雪之丞がかたき持ち? あろうことかしら?妙に胸が、どきついて来るのを押えて、耳をすますと、中では、当の女がたが――「わたしにいたせば、思い切って、一日も早く、片っぱしからいのちも取ってつかわしたいのでござりますが――父親の、あの長の苦しみ、悶(もだ)えを考えますと、さんざこの世の苦しみをあたえたあとでのうては、一思いに刃を当てたなら、かえって相手に慈悲を加えてやるような気がされますので――でも、お師匠さま、三斎の娘ずれと、言葉をかわし、へつらえを口にするときの、心ぐるしさ、お察しなされて下さりませ」この人にだけしか、口に出来ぬ愚痴(ぐち)をも、今夜だけはいえるよろこびに、雪之丞の言葉は涙ぐましい...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...びっくりなさらぬようおねげえいたしますぜ」三斎の目口は...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...三斎はいつならず...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...土部家を、助けようためには、たった一ツ、法がのこっていぬではない――それは、三斎が、ふくみ状に、一切の罪をわびて自殺し、公方の哀憐(あいれん)を求めれば、或(あるい)は、伜だけは、不名誉からすくわれるかも知れぬが、それが出来る三斎ではない...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...空怖ろしゅうてなりませぬ」三斎は...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...興津彌五右衛門が正徳四年に主人である細川三斎公の十三回忌に...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...その香木が見事な逸物で早速「初音」と銘をつけた三斎公は...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...弟には忠利が三斎(さんさい)の三男に生まれたので...
森鴎外 「阿部一族」
...三斎がまた隙(すき)を見て...
吉川英治 「新書太閤記」
...明治の三斎藤といわれた一人だそうで...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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