...刀の柄(つか)を掴(つか)み矛(ほこ)をさしあて矢をつがえて追い入れる時に...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...」叱りつけるやうに掴まへられた手を振り放した...
田中貢太郎 「蟇の血」
...――」そういうていきなり肩にかかってるシーツ掴(つか)みますと...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...本当に芸術が掴(つか)めるのかわからない……...
田山録弥 「黒猫」
...もとより雲を掴(つか)むような話で...
近松秋江 「狂乱」
...それでもとにかくひっ掴んだんだ!「だがね...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...八郎太は、最後の息のような、大きいのを、肩でして、両手で、何かを探すように、前の方へ延して、空を掴んだ...
直木三十五 「南国太平記」
...お前はどう思う」平次は子分に掴まえさしている女中の顔を覗いて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お前はどう思ふ」平次は子分に掴(つかま)へさして居る女中の顏を覗いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...髻(たぶさ)を掴(つか)んで引いちや...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お前さんが掴み殺したかも知れないじゃないか」母親のお槇は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何んかこう証拠らしいものを掴めないものかな」「それが何んにも無いんだから口惜しいじゃありませんか」「先ず第一番に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...小さな私をその中に一と掴みにしてしまふ勢ひで迫つてゐるのに仰天させられることもあつた...
牧野信一 「ダニューヴの花嫁」
...これ!(仙太の肩を掴む)仙太 (眼が醒めたようになり)へい...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...女が反対の側の手を掴えた...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...ツイ今しがた自分の頭の中から掴み出して床の上にタタキ付けた眼に見えない或るものを...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...いつも犯人が掴まってしまうのです...
夢野久作 「冥土行進曲」
...彼は手を延ばして把手(ハンドル)を掴み扉(ドア)を開けようとした...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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