...私の心を引っ掴んだ...
有島武郎 「かんかん虫」
...右の腕を握り潰しそうに掴んでいた...
海野十三 「深夜の市長」
...深山木の想像力のほんの一部分を掴むことが出来たのだ...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...この陸地に漂着したかということなぞを概念に掴(つか)んでいただく上に...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...一生懸命に掴んで見ますと...
田中貢太郎 「狼の怪」
...顔ににあわない強(ごう)つくばりですね」老婆は右の手に生きた疣(いぼ)だらけの蟇(がま)の両足を掴(つか)んでぶらさげていた...
田中貢太郎 「蟇の血」
...最も不得意な題材を掴んで制作する事なのか...
戸坂潤 「思想としての文学」
...一掴みの白布が私の手に渡される...
外村繁 「澪標」
...卓上電話を掴んで...
野村胡堂 「女記者の役割」
...――大変な見幕で」お組と掴み合いの喧嘩をした後の紛々たる忿怒は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...切れ掛った鎖をそっと掴もうとしたが...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...痙攣(けいれん)して天を掴(つか)もうとする指……...
原民喜 「鎮魂歌」
...手を伸して真名古の襟首を掴む...
久生十蘭 「魔都」
...そこにこそ剛勇無双の勇者が生まれる筈ではなかろうか? その力強い広袤がわたしをむんずと鷲掴みにして...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...一度掴んだ手は、娘さんが死んでしまふまで放さなかつたのだ...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...新しい本を手にした場合にはむしろ最初は一度速く読んでみてその内容の大体を掴(つか)み...
三木清 「如何に読書すべきか」
...妾の足と掴み合い掴み合いしながらあっちへ転がり...
夢野久作 「支那米の袋」
...左手は真鍮張りの敷居をシッカリと掴みながらビクビクと藻掻(もが)いているようである...
夢野久作 「幽霊と推進機」
便利!手書き漢字入力検索