...しかし行人(かうじん)たる僕の目にはこの前も丁度(ちやうど)西洋人の描(ゑが)いた水浴の油画か何かのやうに見えた...
芥川龍之介 「大正十二年九月一日の大震に際して」
...例の事務所へ行くと、丁度居合わせて、今日郵便が届いてワイフからこんなに沢山手紙が来たといい、五、六通の航空便を見せた...
石川欣一 「比島投降記」
...トイレの床の丁度上に開いたパイプはフラッシュのための水を供給する...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...その竹藪の下を両方から二つの川が丁字形をなして落ちて来るのをかれ等は同じ眼で同じやうに眺めつゝ歩いた...
田山録弥 「山間の旅舎」
...丁度氷でもあるかのやうに...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...又日本にして見れば丁度極東オリンピック大会をつぶしてアジア大会を組織したように...
戸坂潤 「社会時評」
...丁々(ちょうちょう)とその一本の竹を切って取り...
中里介山 「大菩薩峠」
...沈黙にして走ること約二丁にして...
中里介山 「大菩薩峠」
...「ふん」長煙管(ながぎせる)に煙草(たばこ)の殻を丁(ちょう)とはたく音がする...
夏目漱石 「虞美人草」
...「この夏北海道を旅行しまして、丁度、歸りがけなんです...
「修道院の秋」
...丁度首の当るあたりに...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...身分柄も忘れて岡っ引風情の平次に丁寧な挨拶です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...人斬包丁を傍から離せなくなる」武士の魂たる両刀を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...また開成所でも丁良の「万国公法」を翻刻したのであった...
穂積陳重 「法窓夜話」
...もちろん脱脂綿で丁寧に包まれていたことも知ってるぜ」「二重に確かめたいな...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...丁年までには真人間にして還したいといふ希望を齎したので不良少年保護所から所轄署に依頼し...
牧野信一 「秋・二日の話」
...これ位波瀾なき平和なる日は一ヶ月に二日とはなきに丁度それが日記の日に当りたるは不運なり...
正岡子規 「明治卅三年十月十五日記事」
...柴進(さいしん)さまのお屋敷の壮丁(わかもの)が飛んできて...
吉川英治 「新・水滸伝」
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