...彼は多くの群像の中で一際目立っていた...
...和蘭辞典は、江戸時代に開かれたオランダ商館の一際重要な書物であった...
...一際(ひときは)高く鎌首を挙げて...
芥川龍之介 「老いたる素戔嗚尊」
...……堰(せき)の上(かみ)の水(みづ)は一際(ひときは)青(あを)く澄(す)んで靜(しづか)である...
泉鏡太郎 「雨ふり」
...爲にあたりが又一際明くなつた...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...総じて京風というと襟足の美しさが一際目立つもので...
上村松園 「京のその頃」
...一際(ひときわ)赤らめ...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...一際蓊鬱(こんもり)した木陰...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...右に折れると松原のはずれに一際(ひときわ)大きい黒松が...
寺田寅彦 「嵐」
...或は鼻筋の上の一際濃い白粉のせいで...
豊島与志雄 「小説中の女」
...また一際(ひときわ)納まった時...
中里介山 「大菩薩峠」
...そのせいで形の好い彼女の眉(まゆ)が一際(ひときわ)引立って見えた...
夏目漱石 「明暗」
...お蔭で又一際(ひときは)高くなることでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...中の書籍は一際(さい)見えるのであつた...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...野の明るさの中では一際(ひときわ)まばゆいような眼鼻立(めはなだち)を見せていて...
室生犀星 「姫たちばな」
...その一際濃いかたまりには乳白色の芯があつて...
室生犀星 「帆の世界」
...一際(ひときわ)強い七色(スペクトル)光を放ちながら...
夢野久作 「斜坑」
...彼女の姿勢は一際整つて見えた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...一際(ひときわ)高い中腹の林の上に...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...そこらにもしや魚が来て居るかと尚(なほ)一際(きわ)湖水の面へ顔をさし出して...
若松賎子 「鼻で鱒を釣つた話(実事)」
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