...裾のあたりのいたみ方が一通りでない...
芥川龍之介 「芋粥」
...そこで洛中(らくちう)のさびれ方(かた)は一通りでない...
芥川龍之介 「羅生門」
...殆ど空手業を始めた困苦は一通りでない...
伊藤左千夫 「家庭小言」
...足人の心配は一通りでないのである...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...内心の動揺は一通りでない...
伊藤左千夫 「春の潮」
...農民の困難は一通りでない...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...計略の当ったのを喜ぶことは一通りでない...
ダウィット Jacob Julius David 森鴎外訳 「世界漫遊」
...新たに守護職を承った会津中将の苦心というものは一通りでない...
中里介山 「大菩薩峠」
...一通りでない努力をしたと言ってる...
萩原朔太郎 「小泉八雲の家庭生活」
...当時の政府の騒ぎは中々一通りでない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...なかなか一通りでない心持の後の結婚ですから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ここのごたごたの物凄さは一通りでないのだからそれに馴れる迄反則いたしますからね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...忌言葉の起こりは一通りでないらしく...
柳田国男 「海上の道」
...前にも述べたような理由で読者は何となく欺(あざ)むかれたような不満を感ずる虞(おそれ)があるのだからそのヤヤコシイ事一通りでない...
夢野久作 「創作人物の名前について」
...主将たる筆者が弱り上げ奉ったこと一通りでない...
夢野久作 「ビール会社征伐」
...佳賓におすすめ申しあげて賜(た)も」母公のご機嫌は一通りでない...
吉川英治 「三国志」
...関羽の武勇を恐れること一通りでない...
吉川英治 「三国志」
...勝家の愛し方は一通りでない...
吉川英治 「新書太閤記」
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