...愛憎のすべてをただ一色に染めなして...
有島武郎 「或る女」
...唯見る目覚む一色に...
上里春生 「サガニー耕地より」
...それはあるいはいかなる手段によってもこの世の中をその一色に塗らなければならない事になるかもしれない...
寺田寅彦 「神田を散歩して」
...従って自然に人員の個性がただ一色に近づいて来るという傾向が生じたのではないかという気がする...
寺田寅彦 「相撲」
...内部世界と外部世界とを一色に塗って宇宙的に拡大される...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...一色に塗りつぶされた文学は...
豊島与志雄 「性格を求む」
...海も青一色に円い...
豊島与志雄 「蛸の如きもの」
...空はもうまったく灰鼠の一色になって...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...空も草原も鼠色の一色に塗り潰された世界である...
中谷宇吉郎 「八月三日の夢」
...シナは全土が一色に封建制の国であつた...
蜷川新 「天皇」
...もし世界中がどこも一色に統一されて変化も特色もなくなったら...
野上豊一郎 「エトナ」
...その特種なる国民的趣味を代表する表紙の一色によつて...
萩原朔太郎 「装幀の意義」
...その黄一色に塗りつぶされた世界をあらはす為に大河流るるといひ国半ばといふ強い表現法を用ゐたのである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...新聞はそれ一色になるな」「残念だけど当りだぜ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...第一色になるにはどんな工合でなるもんだか...
森林太郎 「身上話」
...隣の空地ではある季節にはこれただ一色に蔽(おお)われて...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...全土同調一色に化し去つていいか惡いか...
吉川英治 「折々の記」
...まずは宮方一色に風靡(ふうび)されたが...
吉川英治 「私本太平記」
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