...ワシントンの幽霊が亜米利加独立軍の幽霊と一しよに大西洋を横断して祖国の出征軍に一臂(いつぴ)の労を貸しに行(ゆ)くと云ふ小説がある...
芥川龍之介 「近頃の幽霊」
...僻見の権威を樹立する為に一臂(ぴ)の力を仮すものはないか?斎藤茂吉斎藤茂吉を論ずるのは手軽に出来る芸当ではない...
芥川龍之介 「僻見」
...一臂(いっぴ)の力を添えられんことを求めしかば...
泉鏡花 「活人形」
...こういう時に天将の一人が降臨して一臂(ぴ)の力を添える事が...
魯迅 井上紅梅訳 「明日」
...我も彼の一臂(ぴ)となり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...たのめる一臂を失ひていよ/\こうじぬ...
大槻文彦 「ことばのうみのおくがき」
...願はくは一臂(いっぴ)の力をかされよといふ...
大町桂月 「秋の筑波山」
...却って良心が一臂の力を貸すべく乗り出す絶好の材料を提供するものでさえあるのである...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...一臂(いっぴ)の力を貸すということであればまだ名分もあるが...
中里介山 「大菩薩峠」
...むしろ書を抛(なげうち)て一臂(いっぴ)を政治上に振うに若(し)かずとて...
福沢諭吉 「学問の独立」
...我輩一臂(ぴ)の力を仮しても宜しい...
二葉亭四迷 「浮雲」
...余今而始失一臂矣...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...一臂の力を郷土へそそぐべきである...
吉川英治 「折々の記」
...どうか一臂(いっぴ)の力をかしてくれ給え」「もとより君のためなら犬馬の労もいとわないよ」ふたりは駒を並べて進みながら睦(むつ)まじそうに語らった...
吉川英治 「三国志」
...ねがわくは先生にも一臂(ぴ)の力をそえられい」「そのご決意さえ固ければ...
吉川英治 「三国志」
...一臂(いっぴ)のお味方はいたしておる...
吉川英治 「新書太閤記」
...一臂(ぴ)のお力を」「貸すも貸さねえもありゃしません...
吉川英治 「新・水滸伝」
...そういったら武蔵が膝を屈して武士の情けに一臂(ぴ)の力を貸してたまわらぬか――とでもいうかと思っていたかしらぬが...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索