...まだ一番鶏(いちばんどり)も鳴かないのに...
芥川龍之介 「道祖問答」
...孵化場(ふかじょう)あたりから来るらしい一番鶏の啼き声をかすかに聞いたように思った...
有島武郎 「星座」
...「――魔が魅(さ)すといいますから――」一番鶏(どり)であろう……鶏(とり)の声が聞こえて...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...いつ一番鶏二番鶏が啼いたのであろう」私は画室の障子がだんだん白みを加えてゆくのを眺めながら昨夜の夢中な仕事を振り返るのであった...
上村松園 「健康と仕事」
...納屋の方から一番鶏の声なぞがいたしまして...
橘外男 「蒲団」
...その鍋を火山の火にかけて一晩おいた後に一番鶏(いちばんどり)が鳴いたら蓋をとってみようと思っている...
寺田寅彦 「厄年と etc.」
...たったいま鳴いたのが一番鶏であるらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...暮の六つに締まるんでございます」「そうして今は何時(なんどき)だ」「一番鶏が鳴きました」がんりきは何か落着かないことがあるらしく...
中里介山 「大菩薩峠」
...その時に一番鶏が啼(な)きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...一番鶏が鳴き出しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...まだ一番鶏なんて...
中里介山 「大菩薩峠」
...一番鶏の鳴くのをきいて...
火野葦平 「花と龍」
...今から一番鶏(どり)が鳴くまでじっと眼をつぶっていろ...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...ちょうど一番鶏の鳴く頃ゴキトウゴキトウと鳴く鳥あり...
南方熊楠 「十二支考」
...この町でも一番鶏が一時前だ...
柳田国男 「雪国の春」
...一番鶏(ばんどり)がどこかで鳴く...
吉川英治 「江戸三国志」
...はやくも里(さと)では一番鶏(どり)がなく...
吉川英治 「神州天馬侠」
...もう町には一番鶏(どり)の声もする...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
便利!手書き漢字入力検索