...一朝にして勃々たる憤激となれり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...一朝にして見る影もなく掃滅せられ...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...人生の意義と悦楽とはすべて一朝にして滅びてしまうのである...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...知識は一朝にして学び得るものではあっても...
石原純 「日本文化と科学的思想」
...扇一朝にして賣り切れとなり...
大町桂月 「十和田湖」
...一朝にしてあいそを尽かしてしまうであろう...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...哲学の本にはまだなにか其処に優れた特別な認識によって「真理」というような手品の種が隠されているかの如く思いこんでいたのだが――その迷夢が一朝にして覚まされたわけである...
辻潤 「自分だけの世界」
...世人の口碑に伝唱して誇称したる美話佳談が一朝にして抛棄せらるるは人情惜むべきが如きも事実は奈何ともする能はず...
津田左右吉 「史論の流行」
...もしこういう学説が一朝にしてくつがえされ...
寺田寅彦 「相対性原理側面観」
...一朝にしてただ野蛮にして弱小なるの罪をもって英国のために滅ぼさるるや天下一人の涙をだに濺(そそ)ぐ人はあらざるなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...殿様を一朝にして失うのだと思う事から...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...一朝にしてかような取扱いを受けるのかと...
久生十蘭 「鈴木主水」
...一朝にして「悪の面」と見直すためには相当な時間が私には必要であつた...
牧野信一 「疑惑の城」
...昨日まで帝王の如く君臨してゐた思想體系が一朝にして權威を失墜する...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...それは唯一つの失敗のために一朝にして失われることがある」と考えたからである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...こんなものでも一朝にして生れたものではないのを感じます...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...死後一朝にして覆るような甲州であったら...
吉川英治 「上杉謙信」
...土城は一朝にして崩れてしまった...
吉川英治 「三国志」
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