...一朝にして雲のごとく散じ...
井上円了 「おばけの正体」
...一朝にして湖になったところも...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...一朝にして取り除いたことは誠に残念な事である...
高浜虚子 「丸の内」
...一朝にしてロオマ史屈指の暴君たるの栄誉を担った...
太宰治 「古典風」
...友仁は一朝にして車馬儀従の身分となった...
田中貢太郎 「富貴発跡司志」
...人は平素の行儀を一朝にして改むることは出來ない...
近松秋江 「湖光島影」
...哲学の本にはまだなにか其処に優れた特別な認識によって「真理」というような手品の種が隠されているかの如く思いこんでいたのだが――その迷夢が一朝にして覚まされたわけである...
辻潤 「自分だけの世界」
...もしこういう学説が一朝にしてくつがえされ...
寺田寅彦 「相対性原理側面観」
...動(やや)もすれば攘夷をも唱えた従来の思想が一朝にして大革命を起し...
服部之総 「加波山」
...東照神君(とうしょうしんくん)三百年の洪業は一朝にして棄(す)つべからず...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...多年の積習は到底一朝にして改めることが出来なかった...
穂積陳重 「法窓夜話」
...昨日まで帝王の如く君臨してゐた思想體系が一朝にして權威を失墜する...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...中に就いてハルトマンが親ら書きしものゝみを讀みても一朝にして讀み盡すべからず...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...それは唯一つの失敗のために一朝にして失われることがある」と考えたからである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...こんなものでも一朝にして生れたものではないのを感じます...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...一朝にして新領主の新制度に拘束せられんとしたのであるからして...
柳田国男 「家の話」
...土城は一朝にして崩れてしまった...
吉川英治 「三国志」
...その大内氏が一朝にして覆滅せられ...
和辻哲郎 「鎖国」
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