...その退屈を紛(まぎ)らしたい一心で...
芥川龍之介 「東京小品」
...旅行の費用を拵へたい一心でお出でになつたから...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...どんな屈辱を忍んでも夫人の気持が変らぬうちに一刻も早く自分のものにしてしまいたい一心であったが...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...二人ともにその職業とするところに一心であることは同じようなものですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...佐野求馬は虚仮(こけ)の一心で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この母家のお勝手口へ搜しに來た筈だ」「?」「お直さんは氣狂ひの一心で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...身軽になりたい一心で...
久生十蘭 「海難記」
...夫を裏切って逃げたい一心です...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...真打の取りたい一心でこう容易(たやす)く引き受けてはしまったものの...
正岡容 「小説 圓朝」
...これほどに自分から逃げようとするのに一心である人は快く自分に逢(あ)うはずもなくて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ただ紀久子さんに悦んで頂きたい一心で自分はそれをしていた...
矢田津世子 「父」
...守りぬきたい一心でいるのです...
吉川英治 「大岡越前」
...大望を果したい一心で...
吉川英治 「剣難女難」
...その怯(おび)えから抜けたい一心で打ち明けた...
吉川英治 「私本太平記」
...おいらもあの術をまねしてみよう」竹童はもう目の色かえて一心である...
吉川英治 「神州天馬侠」
...可憐な姉弟(きょうだい)を取り返そうとする一心である...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...その一心で阿波から逃げてきたのじゃあないか」「じゃ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...一切法一心である...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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