...広い洞窟へも一度ならず出たが...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...一度ならず何度も宣言した...
大隈重信 「東亜の平和を論ず」
...一度ならず二度までも流されてしまった...
大阪圭吉 「坑鬼」
...一家族の境遇が――英国史には一度ならず現われたことであるが――それが政情を左右した...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...この腰の刀で旅人を傷つけた事は一度ならずある...
太宰治 「新釈諸国噺」
...一度ならず二度までも軽々と...
近松秋江 「霜凍る宵」
...一度ならずこれについて論じなければならぬと私は判断したのである...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...一度ならずもあの口ぶりで迫ったのです...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...刺(とげ)を含んだ穏やかな注意を一度ならず与えたことがあった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...も少しで喧嘩(けんか)をひき起こしかけたことも一度ならずあった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...二人の取組では男のやうな力を出して――一度ならず彼女は彼のやうな力強い人の息を止めさうにしたのであつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...闖入者(ちんにふしや)が一度ならず私の直ぐ傍を通つて行くので...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...予は従来一度ならず聞いていた(もちろん...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「しめしあわせ」
...一度ならず私(わたくし)に弥勒と年号を建てたらしく...
南方熊楠 「十二支考」
...大勢のお供をつれて一度ならずお泊りになったではないか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ヤンは、夜になると、一度ならず、猿のやうな眼をぱちくりさせてゐた男のことを思ひ出した...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...一度ならず二度までも...
吉川英治 「三国志」
...国時は、苦りきって、「しからば、こういうことは、一度ならず、幾度(いくたび)も、重ねておる奴じゃの」「は……この先の河和田(かわだ)に住んでおる若い職人で、平常(いつも)、酒ばかり飲んで、喧嘩ばかり仕かけ、村でも仲間でも、手におえぬ厄介者とされておる奴でござります」「たわけが」と、国時は、棟梁へも、奉行へも、叱りつけるようにいった...
吉川英治 「親鸞」
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