...自己の範圍といふものを一劃々々知つてゆく樣になつた...
石川啄木 「人間の悲哀」
...下描きをした上から丹念に描いた一点一劃間違いのないような精細確実な処にあるのではなくて...
上村松園 「絹と紙の話と師弟の間柄の話」
...一劃の偏なんてないからア行では差支えるのでワ行を使ったのだ...
江戸川乱歩 「黒手組」
...その一劃はどの通りも淋しい屋敷町だった...
江戸川乱歩 「心理試験」
...その一劃にある閑静な家の戸口の呼鈴(ベル)を鳴らした時に...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...この一劃へも渦巻き込んで来た夕立風が...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...一點一劃の違ひもなく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...庭の北の奥に一劃だけ分離している葵ノ壺という別棟で...
久生十蘭 「無月物語」
...この浜四番町の一劃に...
火野葦平 「花と龍」
...グレー街というのは大通りを二つ越した閑静な一劃で...
松本泰 「日蔭の街」
...そして本陣にあてられた柳堂の一劃だけがいつまで夜の闇をかがり火にこばんでいた...
吉川英治 「私本太平記」
...いまや六波羅一劃は...
吉川英治 「私本太平記」
...押(おし)ノ小路(こうじ)室町(むろまち)の一劃を...
吉川英治 「私本太平記」
...強(し)いてその一劃期をさがすならば...
吉川英治 「新書太閤記」
...一線一劃の筆力にも...
吉川英治 「新書太閤記」
...すでに禁苑(きんえん)の一劃(かく)とおぼしく...
吉川英治 「新・水滸伝」
...おそらく終戦時の東京の一劃みたいな瓦礫(がれき)の焦土を見たのだろう...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...一劃は二百五十哩である(milliarium ローマの千歩...
和辻哲郎 「鎖国」
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