...あれ一つだけで仙子氏の藝術家としての存在を十分に可能ならしむるに足ると思ふ...
有島武郎 「水野仙子氏の作品について」
...思ふ十分に意趣は晴らして貰ふ代り...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...十分に説明し得られるとは考えられません...
高神覚昇 「般若心経講義」
...老婆は阿繊に嫁入り仕度を十分にした...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「阿繊」
...かやうな人がまつたく僅かしか見出されないことを私は十分に知つてゐる...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...このことからまた私は十分に...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...数学的の興味は十分にあるとしても自然科学とは交渉の少ないものであろう...
寺田寅彦 「方則について」
...こゝのところを十分に捻つて...
徳田秋聲 「フアイヤ・ガン」
...十分に焚火で身をあぶった海人海女が介添船に乗る...
中里介山 「大菩薩峠」
...まず丹道の術語を十分に理解しておくことが...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...考えてみるとみな信ずべきものを十分に信じないための現われだと思う...
羽仁もと子 「たましいの教育」
...その危険は手紙のなかにも十分に強調されており...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...まだ一般には十分に認識されてはいなかった...
三木清 「読書遍歴」
...ハルナックは存在としての歴史と史料といふ二つのものを十分に區別してゐない...
三木清 「歴史哲學」
...十分に与えたのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...中西弥惣兵衛の考えでは、万一そこにいる者たちが違約をして、お綱を逃がすことがないとも限らぬ――という懸念(けねん)があるので、そっと、麓から捕手の加勢を呼びあげて、十分に手を固め、目も放たずに見張っていた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...だが、未練はまだ、十分にある...
吉川英治 「宮本武蔵」
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