...まだ水を十分に含んでいないあの布片は水よりも軽いからああして浮き上って来る――この二つの場合しか考えられないですね」帆村のこの分析を...
海野十三 「千早館の迷路」
...ところが二体は十七分乃至(ないし)一時間十分にして再び死し...
海野十三 「諜報中継局」
...二時二十分にあの電気看板が...
海野十三 「電気看板の神経」
...あなたがたは三年間をたった三十分にちぢめて植物のしげっていくのを見たのです...
海野十三 「ふしぎ国探検」
...家を愛し国を愛することには生物学上正当の理由が十分にあるが...
丘浅次郎 「いわゆる自然の美と自然の愛」
...ぜひともこの「転」の一字を十分に噛(か)みしめ...
高神覚昇 「般若心経講義」
...抵抗はしないがわれわれは満足しないということは十分に表現しているというふうに...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...この像には既に大陸の影響が十分に消化せられて...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...その一句に依(よ)っても十分に察知できるのであります...
太宰治 「黄村先生言行録」
...それでも十分にやさしく神秘的であった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...主張を十分に述べたものは現れるに違ひない...
内藤湖南 「維新史の資料に就て」
...甚だ不十分にしかできなかつた...
平林初之輔 「エミイル・ゾラの文学方法論」
...(もとこの画譜は余斎(よさい)の道中歌を絵にしたものとあるからして大体の趣向はその歌に拠(よ)つたのであらうが、ここにはその歌がないので、十分にわからぬ...
正岡子規 「病牀六尺」
...用意をおこたらず、十分に手当して、根だやしにいたせ」「ハッ、よくわかりましてござりまする」「行け!」隠居はそう言って、かたわらの蒔絵の手箱から、取り出した、紫ふくさの包みを、投げるように渡した...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...十分に御馳走を食べてから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼は彼女を十分に愛してゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...家へも十分に金を送ることが出来た...
吉田甲子太郎 「秋空晴れて」
...金で作られた貨幣は他の物の変動の大部分を同じく蒙ることは十分に認めはするけれども...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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