...いづれの女も十分に這入つて來る資格がなかつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...十分に書きこなしている古典として...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...もう十分にたくわえもできていましたので...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...未だ十分に解决せられざるもの頗る多し...
高木敏雄 「比較神話学」
...十分に用は辨ずると思ひます...
内藤湖南 「弘法大師の文藝」
...十分に旅行者を楽しませるものがあるけれども...
野上豊一郎 「レンブラントの国」
...身体(からだ)は十分に強くても精神(こころ)の力の弱い人もあり...
羽仁もと子 「たましいの教育」
...フランス大使の乗った汽車は四時二十分に東京駅に到着し...
久生十蘭 「魔都」
...後者を十分に発揮するためには前者は幾分犠牲にされることもある...
平林初之輔 「商品としての近代小説」
...その日の各時間について十分に説明したのであった...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...十分に體の不安と苦痛とを感じて來た...
正岡子規 「九月十四日の朝」
...五時十分にコトコトと階段を下りてくる靴音をきいた...
松本泰 「日蔭の街」
...これらのものは根本的には實踐的態度と結び付いてゐる辯證法的發展の論理の基礎の上に於てのみ十分に理解されることが出來る...
三木清 「歴史哲學」
...双方の事実が十分に明らかにされてはいなかったでしょうと思いますが...
宮本百合子 「美しく豊な生活へ」
...あなた様の御天分も十分に発揮させることができるのでございます...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...お前は実在的本質的な醜さを十分に持っている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...だが食欲と饑餓(きが)とは十分に認めてやりたい...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...今から十分に予想されている...
夢野久作 「戦場」
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