...中にはまた一刻も早く育てようとあせった挙句(あげく)...
芥川龍之介 「不思議な島」
...まるで一刻も早くこの苦難から逃れたいとあせっているかの如くである...
石川欣一 「可愛い山」
...プリニイは一刻も早く遁れやうとして...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...博士から一刻も早く知識をすいとりたかったのである...
海野十三 「火星兵団」
...一刻も早くぶつかって来給え...
海野十三 「遊星植民説」
...私は「母さん、怖いよう」と、叫びそうになるのを、やっとこらえながら、一刻も早く、暗の世界を逃れ出そうと、あがいた...
江戸川乱歩 「火星の運河」
...一刻も早く橋の修理に取りかかるやう...
太宰治 「右大臣実朝」
...それゆえ、さあ、とか、あるいは、とか、頗(すこぶ)るいい加減な返答をして堪えていたがおしまいには、それもめんどうくさく、めちゃめちゃになって As you see など、英語が飛び出したりして、もう一刻も早く、おわかれしたくなって来た...
太宰治 「花燭」
...彼女は一刻も早く山を越したくなった...
田中貢太郎 「白い花赤い茎」
...一刻も早く何かしなくちゃ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...お延の言葉を一刻も早く否定しなければならないという意味に取れる言葉遣(づか)いをした...
夏目漱石 「明暗」
...お願ひだから一日一刻も早く若樣を搜し出してくれ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一刻も早くここを立去らねば」と外へ出てゆく...
原民喜 「火の踵」
...お待ちしてゐるから一刻も早く砧へといふこと...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...メイスン氏に頼んで一刻も早くこの虚僞結婚を遮(さへぎ)る處置をとるやうにお寄越しになつたのです...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...外から僅にガラスを破壊して一刻も早く空気交換をせんとすれども...
「おもかげ」
...一刻も早くそこを去りたくなっていた...
山本周五郎 「新潮記」
...官符を布令(ふれ)て、なぜ相模、武蔵、上野などの諸国に号令し、また一刻も早く、朝廷からの追討軍を仰がぬのか」「仰せまでもなく、都へは、幾たびも早馬をのぼせております...
吉川英治 「平の将門」
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