...もう一つ家の人を困らせたことがある...
伊波普猷 「私の子供時分」
...妻妾一つ家に顔を列べてるのが一向珍らしくなかったのだから...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...かくは一つ家根(やね)に住み...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...どうか別にも一つ家をたててください...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「蓮花公主」
...一つ家にいてたら安心やよって...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...云わば一つ家の石山の新家は内証事(ないしょうごと)には誂向(あつらえむ)きの場所だった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...ある建具は破(やぶ)れた此の野中の一つ家と云った様な小さな草葺(くさぶき)を目がけて日暮れ方(がた)から鉄桶(てっとう)の如く包囲(ほうい)しつゝずうと押寄(おしよ)せて来る武蔵野の寒(さむさ)を骨身(ほねみ)にしみて味(あじ)わった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...安達(あだち)の一つ家といったような気分だな...
中里介山 「大菩薩峠」
...この老婆が一つ家の鬼婆の変形(へんぎょう)ではなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...そのためか一つ家にいながらお貞さんは変に自分を回避した...
夏目漱石 「行人」
...「御免」「――――」「今晩は」何時(いつ)もは一つ家のようにして居る隣の家の勝手口を...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...自分が充分働けて一つ家に同じ様にして暮して居られたらさぞ気持の好い事だろう等と...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...西巣鴨に一つ家があるようになるかもしれない話が出ました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一つ家のともしびにえにしのなかったとは...
室生犀星 「玉章」
...何一つ家宝めいたものをもっていなかったが...
柳田国男 「故郷七十年」
...その一章の句に――一つ家に遊女も寝たり萩の月――というのはあるが...
吉川英治 「随筆 新平家」
...一つ家に暮していた頃から...
吉川英治 「宮本武蔵」
...江戸では一つ家においたこともあるが...
吉川英治 「宮本武蔵」
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