...一々応答するのも一仕事である...
伊藤左千夫 「水害雑録」
...一々實物に就いて説明せらる...
大町桂月 「南洲留魂祠」
...それから次ぎ/\まはつて夫々の作業場を一々見てあるいて...
徳田秋聲 「籠の小鳥」
...吾人は一々これを解説せんと欲す...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...必ずしも一々阮元の議論に贊成すると云ふ譯には參りませぬ...
内藤湖南 「弘法大師の文藝」
...娘は側に居て一々それを折釘へ掛ける...
長塚節 「開業醫」
...けれどもこういう風に一々彼を肯(うけが)わせるほどの判断を...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...友情のない奴の品物なンぞ見るのも不愉快(ふゆかい)だ」僕は一々彼女に向ってああしては悪い...
林芙美子 「魚の序文」
...一々貸してゐては一文なしになる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...一々よく受ける...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...実例ある者は実例(絵画の類)につきて一々に指示す...
正岡子規 「墨汁一滴」
...塩鰺(しほあぢ)の塩加減、座敷の掃除、銅壺(どうこ)に湯を断(き)らしたの、一々癪に触る...
眞山青果 「茗荷畠」
...わたしはできるだけ一々の細かい話を説明(せつめい)した...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...大原の父母も鼻が高く一々来客に接して悴(せがれ)の事を吹聴(ふいちょう)する...
村井弦斎 「食道楽」
...それを一々嵌(は)めたり脱いだりして...
森鴎外 「雁」
...それゆえわたくしはここに一々その伝記を挿(さしはさ)もうとは思わない...
森鴎外 「渋江抽斎」
...一々『春秋』のような書き方をして出したものがあった...
柳田国男 「故郷七十年」
...いま数の多い伎楽面を一々ながめ味わってみると...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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