...幣(みてぐら)をかざした陰陽師(おんみやうじ)――一々数へ立てゝ居りましたら...
芥川龍之介 「地獄変」
...それを一々書き並べたのが一篇の結構になつてゐる訣(わけ)です...
芥川龍之介 「近頃の幽霊」
...兎に角一々さう云はれては五月蠅くてたまらない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...それらについて一々こまかく記してゆくと...
石原純 「トーマス・エディソン」
...当時の記憶を一々頭から呼び起して考える...
伊藤左千夫 「浜菊」
...一々實物に就いて説明せらる...
大町桂月 「南洲留魂祠」
...小さな孟宗竹(もうそうちく)の葉が一々緑玉に光って...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...彼はそれを皆一々調べた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...一々のラガー自身においては...
中井正一 「スポーツの美的要素」
...「その鋏がどうして十四通りに使えます」と聞くや否や迷亭君は大得意な調子で「今一々説明しますから聞いていらっしゃい...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...御新造さんが一々見廻りますから」「外からコジ開けた様子のないところを見ると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一々勘定したわけでは御座いません」「で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あれを疊(たゝ)んで立(た)てかけて置(お)けば好(よ)いにと一々鈍(もど)かしう齒(は)がゆくは思(おも)へども...
樋口一葉 「たけくらべ」
...身(み)には一々哀(あは)れにて...
樋口一葉 「われから」
...私の一々の生活は私の信仰の生ける告白であり...
三木清 「人生論ノート」
...西京で名代(なだい)の芋棒(いもぼう)なんぞもよく蒸してあるから柔いのです」と一々懇(ねんごろ)に説明する...
村井弦斎 「食道楽」
...一々御祝いの言葉を受けた時の厳(おご)そかだった事...
夢野久作 「白髪小僧」
...一々汝らに言を付嘱(ふしょく)するを得ない...
吉川英治 「三国志」
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