...小使いなんか一々死骸の顔をおぼえているわけじゃなし...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...そんなことを化学者が一々やっていられるものではない...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「歌う白骨」
...細君は又それを幾つかに破つて一々糊をつけて新聞紙の上に張附ける...
高濱虚子 「俳諧師」
...そしてそれを一々自分の頭に入れて置く...
田山録弥 「小説新論」
...しかし考えるもの行動するもの自身に一々そんな意識があってのことでないことは...
津田左右吉 「陳言套語」
...なんだってそんなことを一々私に報告なさるんです?」とヴェリチャーニノフは危く噴き出しそうになった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...私一々覚えてやしません...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...一々拾って食っていた...
豊島与志雄 「神棚」
...苔類を一々見調べたりした...
豊島与志雄 「変な男」
...これはお貞(さだ)さんと一々名宛(なあて)を書いて...
夏目漱石 「行人」
...その品物(しなもの)には一々(いち/\)わかるような説明(せつめい)をつけて...
濱田青陵 「博物館」
...一々これを弁解して...
穂積陳重 「法窓夜話」
...又その動作の一々は...
堀辰雄 「クロオデルの「能」」
...一々真実という言葉が付けられている...
三木清 「親鸞」
...そんなことを一々考えていると...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...とこういう風に一々その原理から調べる...
村井弦斎 「食道楽」
...一々優雅な題名を付して数十冊に及んでいる...
山本笑月 「明治世相百話」
...話が一々脱線し過ぎておりますからね……のみならずこの話は...
夢野久作 「キチガイ地獄」
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