...マドロス氏がいけなければ...
中里介山 「大菩薩峠」
...まずマドロス君を先陣として...
中里介山 「大菩薩峠」
...万々一、マドロスが、あの轍(てつ)を踏んで、あの時とは場合も違うし、清吉と、マドロスとは、性格に於ても比較にならないが、それでも、万々一……清吉のことを考え出してみると、駒井も、マドロスのために不安がこみ上げて来ました...
中里介山 「大菩薩峠」
...マドロスは、高手小手にひっくくられている...
中里介山 「大菩薩峠」
...え? あのマドロスさんとやらの行方ですか...
中里介山 「大菩薩峠」
...マドロス君を村民が焼き殺してしまおうという理由はほかにある...
中里介山 「大菩薩峠」
...「マドロスさあーん」舟の櫓拍子は相変らず聞えるけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...それとマストの前にはマドロス君が頑張っている...
中里介山 「大菩薩峠」
...ああ、登様が泣きます泣きます――ではよしましょう別のを踊りましょうと口拍子で言いながら、般若の面を小脇に抱え直し、「マドロスさん、ハーモニカを吹いて下さい、わたしが踊ります、でなければフリュートをつき合って下さい、越後獅子を踊りましょうか、さあ皆さん、越後獅子を踊りますよ」ウスノロのマドロス君は、茂太郎に引廻されて、訓導の任をおっぽり出して、越後獅子を吹かせられることになり、甲板の前は大陽気です...
中里介山 「大菩薩峠」
...例のマドロスが、突拍子もない大きな調子で、だみ声をあげたかと思うと、ガムシャラに歌い出すと共に、足踏み荒くダンスをはじめ出したことです...
中里介山 「大菩薩峠」
...いつもあの不埒(ふらち)千万なマドロスの上に落ちて来るのが苦々しい限り...
中里介山 「大菩薩峠」
...マドロスの海風に吹き鍛えられた皮膚の色...
中里介山 「大菩薩峠」
...マドロスさん」「エ」「そんなに苛(いじ)めなくてもいいことよ」「ワタシ...
中里介山 「大菩薩峠」
...可愛がって下さるのはいいけれど、それほど可愛いものなら、わたしを大切にして頂戴、ね、ね」「大切ニシテ上ゲルデストモ、ワタシ、命ガケデアナタヲ可愛ガルヨロシイ」「では、わたしも、もう我儘(わがまま)を言わないから、無理なことしないで頂戴、ね」「無理ナコトシタリ、言ッタリ、ソリャ、オジョサン、アナタノコトデアルデス」「仲直りしましょうよ」「ワタシ、仲直リスルホド、仲悪クアリマセン」「ですけれど、マドロスさん、今晩はまた寒いのね、この毛布一枚じゃ、どうにもなりゃしない」「火ヲ焚クデス、夜通シ火ヲ焚イテ暖メテ上ゲルデス」「では、焚火をして頂戴」「ヨロシイデス」マドロスは、唯々(いい)として命令に服従し、今夜の寒気を防ぐべく火を焚く前に、臨時のストーブの築造にかからねばならないことを知りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...「ねえ、マドロスさん、お炬燵(こた)が出来たらば、手風琴を弾いて唄を聴かせて頂戴、何でもいいわ、あなたのお得意(はこ)のものをね...
中里介山 「大菩薩峠」
...なにもかも忘れて、野卑で、下等で、醜悪な人間が奏(かな)でる、一種異様な異国情調の漂蕩(ひょうとう)に堪えられなくなってしまったと見えて、「マドロスさん、何という曲だかわたしは全くわからないが、聞いていると泣けてしまってよ、泣かずにはいられなくなってよ」と、その一曲が終った時、女は無性(むしょう)に涙を流しながら言いつづけました...
中里介山 「大菩薩峠」
...今までのマドロス芸術について...
中里介山 「大菩薩峠」
...菜ッ葉服やツメ襟やマドロス然たる数千の職工たちが朝々会社の正門へ流れこむ足なみは壮観でさえあった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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